竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1984年 : 環境選好性
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概要
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1984年の竜ヶ崎市郊外の2.5Km-帯状センサスにより,チョウ成虫の生息環境の調査が行われた。3〜11月にかけて1旬につき2回の調査で7科42種3,033個体が目撃され,距離補正の上(補正総個体数=2,013),群集構造,種数,個体数多様性についての生息環境による違いが報告された。以下はその結果である。1.チョウ42種の15の調査小区への補正個体数分布マトリックスより,群分析と主成分分析を併用して,三つの生息環境(森林,オープンランド,モザイク)と二つの群集(森林群集,オープンランド群集)を区別した。2.森林には,オオチャバネセセリ=ヒメウラナミジャノメ>サトキマダラヒカゲ>ヒカゲチョウ>コチャバネセセリ>キチョウ>コミスジ>ルリシジミ>ヒメジャノメを優占種とする計26種を含む森林群集が成立していた。3耕作地とその周辺域(オープンランド)には,モンシロチョウ>ヤマトシジミが優占する計16種からなるオープンランド群集が成立していた。4.これら二つの群集の移行帯的性格をもったモザイク環境が第三の環境として区別された。5.種数,個体数については,オープンランド群集はオープンランド>モザイク>森林,森林群集は森林>モザイク>オープンランドの順となり,多様性については,両群集ともにモザイク>森林>オープンランドの順となった。
- 流通経済大学の論文
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