竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1987年 : 環境選好性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1987年の竜ヶ崎市郊外の2.5Km-帯状センサスにより,チョウ成虫の生息環境の調査が行われた。3〜11月にかけて1旬につき2回の調査で7科45種3,137個体が目撃され,距離補正の上(補正総個体数=2,307),群集構造,種数,個体数,多様性,優占種についての生息環境による違いが報告された。以下はその結果である。1.チョウ45種の17の調査小区への補正個体数分布マトリックスより,群分析と主成分分析を併用して,二つの生息環境(オープンランド,森林)と二つの群集(オープンランド群集,森林群集)を区別した。2.耕作地とその周辺域には,モンシロチョウ>ヤマトシジミ>キタテハ>アオスジアゲハが優占する計17種からなるオープンランド群集が成立していた。3.森林には,オオチャバネセセリ>コチャバネセセリ>サトキマダラヒカゲ>ルリシジミ>キチョウ>ヒカゲチョウ>ヒメウラナミジャノメ>イチモンジセセリ>ツバメシジミ>アゲハ=コミスジ>ウラギンシジミを優占種とする計28種を含む森林群集が成立していた。4.種数と個体数については,過去6年間の最高数が目撃され,特に,森林群集でその傾向が顕著であった。多様性についても,過去6年間の最高となり,優占種の寡占化傾向は相変わらず残っているものの,1987年におけるチョウ群集は1985年における落ち込みから2年連続で回復しつつあると考えられた。
- 流通経済大学の論文
著者
関連論文
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1992年 : 季節消長
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相 : 20年間の変化
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1989年 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1990年 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1990年 : 季節消長
- 湯ノ丸高原域におけるチョウの垂直分布
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1991年 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1991年 : 季節消長
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1989年 : 季節消長
- Factors Controlling Oviposition Activities of Two Pierid Butterflies, Pieris rapae crucivora and P. napi nesis, Living Sympatrically at Open Habitats
- Daily Oviposition Activities of Two Pierid Butterflies Inhabiting Sympatrically in Northern Japan
- Host Preference in Pieris rapae crucivora
- モンシロチョウの食草選好性 : IV. 第四世代
- モンシロチョウの食草選好性 : II. 第二世代
- モンシロチョウの食草選好性 : I. 第一世代
- モンシロチョウの産卵選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1988年 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1988年 : 季節消長
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1987年 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1987年 : 季節消長
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1986年 : 季節消長
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1986年 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1985年 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1985年 : 季節消長
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1984年 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1984年 : 季節消長
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1983年 : 季節消長
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相、1983年 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1982年 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相 : 季節消長
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相 : 環境選好性
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相 : 日周性
- 蝶類群集の研究法
- Effect of Field Temperatures on Development for Egg Stage of Pieris rapae crucivora (Lepidoptera, Pieridae)
- 竜ヶ岡地域のチョウ相 : 2ヵ年の比較
- 近縁のモンシロチョウ属2種のすみわけ
- 竜ヶ崎市周辺のチョウ相
- チョウの活動性 : 気温・日射・風力との関係