上位設計記述におけるダイナミックプログラムスライシングを用いたポストシリコンデバッグ支援手法(デバッグ,組込技術とネットワークに関するワークショップETNET2009)

概要

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機能的バグに対するポストシリコンデバッグは必須の作業になりつつあるが、チップレベルでは内部状態に対するcontrollabilityとobservabilityが非常に低いなど、デバッグが大変である。本稿では、既存技術であるダイナミックプログラムスライシングと高位レベル設計手法を活用したバグ特定手法を提案する。提案手法では、まずデバッグ対象チップにおいてエラーが観測されたピンに該当する上位レベル設計記述上の変数に対するスライスを求める。同時に、スライスに含まれる各statementが実行されたタイミングも共に記録する。その後、複数のエラーパタンから得られたスライスの共通集合を求めることにより、バグである可能性のあるstatementを求める。さらに、各スライスに含まれるstatementの前後関係のパタンを比較し、共通するパタンを取り出し、正しいトレースとの差を求めることによって、バグである可能性を表す度合いに並べる。提案手法はその一部がツールとして実装されており、例題による予備的な実験結果を示す。
一般社団法人情報処理学会の論文
2009-02-26