救急医療の場における家族の代理決定に関連する要因 : 家族看護の視点から

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
本研究の目的は,救急医療の場で患者の家族が行った代理決定における確信の程度とそれに関連する要因を明らかにすることである。先行研究や意思決定理論から要因と考えられる11項目を抽出した。 Glasgow Coma Scale 7〜14の脳血管障害患者の家族5名を対象とし,参加観察法と半構成的面接を用いて家族の代理決定の現状についてデータを収集し,11の要因をもとに質的に分析した。その結果,対象は9課題の代理決定を行い,そのうち,確信の程度が強かったのは4課題,弱かったのは5課題であった。11の要因のうち,確信の強さと関連したのは,〈患者の病状安定性〉,〈決定時の心理的安定〉,く決定までの時間的余裕〉,〈決定前の面会〉,〈医療者への信頼感〉,〈説明における強制感のなさ〉の6つであった。これらの結果から,代理決定が難しいとされる救急医療の場において,家族が確信を持って決断できるよう支援する看護介入の方法が示唆された。
日本保健科学学会の論文
2007-03-25

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク