ALS在宅人工呼吸療養者の外出時における健康問題発生状況およびその要因に関する検討
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概要
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ALS在宅人工呼吸療養者12名を対象に,(1)外出時に生じた健康問題とその発生構造の検討を行った。(2)収集された外出時の事故事象は208件であり,発生した健康問題は総数227件でうち呼吸系の障害は128件(56.4%)であった。(3)健康問題の発生に関連した事故事象(重複込み)は,人工呼吸器系が115件(50.7%),人体系が112件(49.3%)で,その要因の分類では,環境105件(46.3%),介護者73件(32.2%),機器21件(9.3%),その他28件(12.3%)であった。(4)要因を外出過程別に分類すると,外出前は自宅および周辺環境により,外出中は外部環境と介護者により,外出後は介護者と原因不詳が主たる要因であった。以上より外出前には居宅の環境整備,外出中には移動及び環境変化により生じる健康問題に即対応できる支援,帰宅後は療養者と支後者の疲労や注意力の低下に対する支援の重要性が示唆された。
- 2004-03-25
著者
-
猫田 泰敏
東京都立保健科学大学
-
川村 佐和子
東京都立保健科学大学
-
小倉 朗子
東京都神経科学総合研究所
-
猫田 泰敏
東京都立保健科学大学・看護学科
-
猫田 泰敏
東京女子医科大学看護専門学校
-
川村 佐和子
青森県立保健大学
-
水野 優季
東京都立保健科学大学大学院
-
小倉 朗子
東京都医学研究機構東京都神経科学総合研究所 難病ケア看護研究部門
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