可搬型茶摘採機の作業強度について : 手腕部角度と把持力

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可搬型茶摘採機による作業においてハンドル部高さあるいは角度に起因する手腕部角度が作業負荷に与える影響について明らかにするため, 作業姿勢を一連に変化させた場合の手腕部角度を測定するとともに第2指から第5指までの各指の把持力の測定を行い, 次のような結果を得た.1.上腕部の角度はハンドル部高さが80cmにおいては15°〜20°であったものがハンドル部高さが大になるにつれて減少し, 0°あるいは負の値を示すものもあった.前腕部の角度は, ハンドル部高さが80cmにおいては0°〜10°であったものがハンドル部高さが120cmでは50°〜70°となっていた.また, ハンドル部角度が大であるほど前腕部角度は大きな値を示していた.手指部の角度は, いずれのハンドル部角度においても, ハンドル部高さが80cmから120cmに増加すると30°程度減少した.また, ハンドル部角度が22.5°上昇するごとに手指部角度は約10°上昇していた.2.ハンドル部高さの増加に対して第2指, 第5指の把持力割合はわずかに上昇していたが, 第3指, 第4指の把持力割合はわずかに減少する傾向を示した.一方, ハンドル部角度の増加に対して第2指, 第3指の把持力割はわずかに上昇していたが, 第4指, 第5指の把持力割合はわずかに減少する傾向を示した.3.総合把持力はハンドル部高さが80cmから120cmに増加すると, ハンドル部角度90°の場合には9.5kgから6.5kgへと顕著な減少の傾向を示したが, 他のハンドル部角度では7kg前後から6kg前後へとわずかに減少する傾向がうかがわれた.また, ハンドル部角度0°では5〜6kgであったものが, ハンドル部角度90°では6〜10kgとなっており, 総合把持力の増加の割合はハンドル部高さが小であるほど大きかった.4.ハンドル部の位置が高くなると総合把持力はやや減少する傾向を示したが, これは被験者にとって「把持しづらい」条件が増大したためと考えられた.
鹿児島大学の論文
1995-03-31

可搬型茶摘採機の作業強度について : 手腕部角度と把持力

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