ロール型さとうきび脱葉機に関する基礎的研究

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さとうきび茎のロールの間のすき間へのかみこみを実験するためFig.1に示す実験装置を製作した.実験はFig.2に示すように行った.さとうきび茎のかみこみに大きな影響をあたえると思われる5要因と各要因内にそれぞれ3水準をTable 2のように決定し, 要因実験を行った.各組合せにはそれぞれ14本ずつのさとうきび茎を使用し, かみこみの本数を数え(Table 3)分散分析とかみこみに対する寄与率を求め, (Table 4)さらにかみこみ率を計算した(Fig.3〜Fig.7).その結果は次のように要約される.1 5要因(ロール直径・ロール間隙・ロール回転数・さときび直径・さとうきび切断角)のすべての主効果, および相互作用のうちの7個に, 1%水準において有意差が認められる(Table 4).2 5要因のすべての主効果の寄与率の合計はおよそ86%となり, とくに, さうときび茎の切断角の主効果の寄与率は64.46%で非常に大きく, かみこみに大きな影響をあたえる.上記のことから, それぞれの要因, なかでも切断角をうまく調節することによって, かみこみをかなりの程度まで低下できるものと思われる.3 ロール直径, ロール間隙, ロール回転数, さとうきび直径は, その数値が大きくなるほど, かみこみにくくなる傾向を示す.(Fig.3〜Fig.6), 一方, さとうきび茎の切断角は, その数値が大きくなる(先端がとがってくる)ほど, かみこみやすくなる傾向を示す.(Fig.7)理想的には1本1本の切口が垂直になることであるが, できるだけ切断角0°に近づける必要がある.4 5要因の主効果においては, かみこみ率の最高は切断角60°のときの85.8%であり, 最低は切断角50°のときの14.02%である(Fig.3〜Fig.7).
鹿児島大学の論文
1979-03-19

ロール型さとうきび脱葉機に関する基礎的研究

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