甘蔗脱葉機の開発に関する基礎的研究 : I.蔗葉の引張抵抗について
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概要
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甘蔗脱葉機開発のための基準資料として, 蔗葉を蔗茎から引き離す際の蔗葉の引張抵抗特性を検討した.その結果を要約すると次のようである.1)蔗葉を蔗茎から引き離す際の平均引張抵抗値は引張角度45°, 引張葉位8位で6.33kg/枚, 標準偏差0.90kg/枚, また引張角度135゜, 引張葉位8位で3.61kg/枚, 標準偏差0.71kg/枚である.2)蔗葉を蔗茎から引き離す際の最大引張抵抗値は引張角度45゜, 引張葉位8位で11.94kg/枚, 標準偏差1.94kg/枚, また引張角度135゜, 引張葉位8位で7.70kg/枚, 標準偏差1.53kg/枚である.3)引張抵抗値は葉位が下位になるほど, また引張角度が大きくなるほど減少する傾向にある.したがって単純引張脱葉方式の脱葉機構を考える場合には引張角度をできるだけ大きくとるようにした方が有利である.4)引張抵抗特性から脱葉機構の作用原理を検討すると, 蔗茎によって, あるいは一本の蔗茎でも葉位によってかなり引張抵抗値が異なるので, 脱葉の作用原理は単一ではなく組合せた方式の方が効果的と思われる.
- 鹿児島大学の論文
- 1976-03-20
著者
-
阿部 正俊
鹿児島大学農学部
-
宮部 芳照
農業システム工学
-
宮部 芳照
Laboratory of Agricultural Machinery 1
-
阿部 正俊
Laboratory of Agricultural Machinery 1
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