さとうきび収穫調製作業の機械化について : トラッシュの風選による分離

概要

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さとうきび脱葉調製作業の機械化をはかるために, トラッシュの風選分離を目的とした脱葉調製装置を試作し, その脱葉性能をしらべて実用性の検討を行った.1.切断長20cmと30cmのさとうきびの場合, 最高の風選精度(トラッシュ率2.38%)がえられる平均風速は約10.8m/secである.2.さとうきびの切断長を短くすればトラッシュ率は低下する傾向にあるが, 実際の風選分離作業の機械化に適したさとうきびの切断長は約20cmが望ましい.3.蔗茎葉の風選分布状態は風速が高く(10.76m/secから12.28m/secに), またさとうきびの切断長が短く(30cmから20cmに)なると分布範囲は広くなる.4.風選分離効果を高めるためには蔗茎の飛散距離は約120〜150cm必要であるが, しかし150cm以上になると分離蔗葉が混入して逆にトラッシュ率を高める結果になる.5.本装置は湿潤さとうきびへの適応性など検討を要する点も多いが, 風選作業能率(4.2ton/hr), トラッシュ率(2.38%)からみて, 将来かなり有望な装置として期待できるものである.
鹿児島大学の論文
1984-03-15