さとうきび脱葉機の開発に関する基礎的研究 : (第2報)蔗茎の貫入, 抗折, 切断および圧砕抵抗について

概要

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さとうきび脱葉機の開発のための基礎資料を得るために, 蔗茎の貫入, 抗折, 切断および圧砕抵抗について, 収穫時期別および節位別にそれぞれ測定を行った.その結果を要約すると次のとおりである.1.蔗茎の貫入抵抗は節位との間に極めて強い相関関係があり(相関比η_r=0.94), 各収穫時期の蔗茎ともに節位が梢頭部から根部の方へと下位になるに従って増大する傾向を示している.また, 収穫時期別による同節位の貫入抵抗はいずれも1%水準において有意差があり, 収穫時期が11月初旬から翌年1月中旬へと蔗茎が完熟期に向うに従って, 貫入抵抗は各節位ともに増大する傾向を示している.2.蔗茎の抗折抵抗およびそのたわみ量は節位との間に極めて強い相関関係があり(相関比η_<r1>=0.82,η_<r2>=0.87), 各収穫時期の蔗茎ともに, 節位が梢頭部から下位の方へなるに従って抗折抵抗は増大し, そのたわみ量は減少する傾向にある.また, 収穫時期別による同節位の抗折抵抗およびそのたわみ量はいずれも1%水準において有意差があり, 収穫時期が経過するに従って, 抗折抵抗は増大し, そのたわみ量は逆に減少する傾向を示している.3.蔗茎の最大および平均切断抵抗は各収穫時期ともに節位によってかなり差があり, 梢頭部から根部の方へいくに従って増大する傾向にある.節位と最大および平均切断抵抗との間にはそれぞれ極めて強い相関関係がある(相関比η_<r1>=0.91,η_<r2>=0.83).次に, 収穫期別の同節位の最大および平均切断抵抗は各節位ともに収穫時期によって非常に有意差があり, 収穫時期が経過し蔗茎が完熟期に向うに従って, いずれも増大する傾向を示している.4.蔗茎の切断および比切断エネルギーは節位によってかなりの差があり, 各収穫時期の蔗茎ともに梢頭部から根部の方へいくに従って増大する傾向にある.節位と切断および比切断エネルギーの間にはそれぞれ極めて強い相関関係がある.(相関比η_<r1>=0.94,η_<r2>=0.84).次に, 収穫時期別による蔗茎の同節位の切断および比切断エネルギーは各節位ともに収穫時期によって非常に有意差があり, 時期が経過するに従って, いずれも増大する傾向を示している.5.蔗茎の圧砕抵抗は節位との間に極めて強い相関関係があり(相関比η_r=0.85), 各収穫時期の蔗茎ともに, 節位が梢頭部から下位の方になるに従って減少する傾向にある.次に, 収穫時期別による同節位の圧砕抵抗はいずれも1%水準において有意差があり, 時期が経過するに従って増大する傾向を示している.
鹿児島大学の論文
1979-03-19

さとうきび脱葉機の開発に関する基礎的研究 : (第2報)蔗茎の貫入, 抗折, 切断および圧砕抵抗について

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