可搬型茶摘採機の振動軽減に関する研究(I) : 振動暴露中の作業者の手掌部皮膚温について

概要

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可搬型茶摘採機による手腕系の振動障害について, その因果関係を明らかにするため, まずその基礎資料として, 振動暴露および休憩中における作業者の手掌部皮膚温の経時変化について検討した.その結果を要約すると次のとおりである.1.振動暴露24分, 休憩12分を5回繰返した場合の手掌部皮膚温の経時変化は振動暴露中の皮膚温は低下し, 休憩中は回復する傾向を繰返しながら180分経過時には初期皮膚温より被験者Aで8.8〜10.0℃, 被験者Bで7.9〜9.2℃の低下がみられた.2.振動暴露6分, 休憩24分を6回繰返した場合の手掌部皮膚温の経時変化については24分-12分のパターンと同様な傾向を示しながら低下し, 180分経過時には初期皮膚温より被験者Aで8.0〜8.9℃, 被験者Bで7.3〜8.1℃の低下がみられた.3.振動間欠暴露のパターンの違いによっては6分-24分タイプの方が24分-12分タイプより180分経過時で0.6〜1.1℃皮膚温の低下が少なかった.4.茶摘採機のハンドル握持部の把持力の違いによっては被験者Aの場合, 強い把持(総合把持力12.8kgf)の方が弱い把持(総合把持力4.7kgf)に比べて180分経過時で0.9〜1.2℃皮膚温の低下が大きかった.同じく, 被験者Bの場合も強い把持(総合把持力11.9kgf)の方が弱い把持(総合把持力4.1kgf)に比べて0.8〜1.3℃低下が大きかった.5.被験者の違いによっては被験者Bの方が24分-12分タイプで0.8〜0.9℃, 6分-24分タイプで0.7〜0.8℃, それぞれ180分経過時で皮膚温の低下は少なかった.6.今後は外気温の変化, 180分経過後の皮膚温の回復状況, さらには振動無負荷時の皮膚温の経時変化等について実験を行う予定である.
鹿児島大学の論文
1992-03-30

可搬型茶摘採機の振動軽減に関する研究(I) : 振動暴露中の作業者の手掌部皮膚温について

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