4輪駆動および2輪駆動トラクタのけん引特性

概要

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小型トラクタのけん引性能を把握するため, アスファルト路面, 実験ほ場において4輪駆動, 2輪駆動での比較実験を実施した.実験条件はエンジン出力を一定での主変速3段階で行い, 以下の所見を得た.1.けん引力は, アスファルト路面において2速で, 実験ほ場では1速で最大値をとり, 4輪駆動は2輪駆動に対してそれぞれ1.4倍, 同じ駆動方式においては4輪駆動, 2輪駆動ともにアスファルト路面は実験ほ場の約1.15倍のけん引力であった.2.最大けん引出力はアスファルト路面, 実験ほ場共に3速で発生し, アスファルト路面において, 4輪駆動は2輪駆動の1.4倍, 実験ほ場においては, 1.6倍であった.また実験ほ場でのけん引出力は, アスファルト路面におけるよりも最大点から急激に降下した.3.スリップ率はアスファルト路面, 実験ほ場ともに4輪駆動の場合が2輪駆動の場合よりもはるかに少なく, 等しいスリップ率におけるけん引力はアスファルト路面では4輪駆動は2輪駆動の約2倍, 実験ほ場においては約2〜3倍に達した.4.後車軸トルクは等しいけん引力においてアスファルト路面, 実験ほ場共に2輪駆動は4輪駆動の約50%の値を示した.5.最大けん引効率は, アスファルト路面で95%と高い数値を示した.実験ほ場においては, 67%で最大けん引効率を示した.6.燃料消費量はアスファルト路面, 実験ほ場においての差は小さくほぼ同じ数値を示した.等しいけん引力について比較してみると燃料消費量は主変速の増加と共に増加した.
鹿児島大学の論文
1997-03-31

4輪駆動および2輪駆動トラクタのけん引特性

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