茶かいよう病(新病害)とその病原細菌
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概要
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本病は, 茶の葉や茎にかいよう状の病斑を生ずる.罹病組織から, 黄色コロニーの細菌が分離され, これを健全茶葉に接種すると, 本病特有の病斑が形成された.したがって, 本細菌を, 本病の病原菌と断定した.本細菌の細菌学的な性質を調べたところ, Table 3に示すような結果が得られた.これをもとに, Bergey's Manual(8th Ed.)に従って分離を行なったところ, 本細菌はXanthomonasに属すものであるとの結論に達した.しかし, 茶の病害でXanthomonas属菌によるものはなく, Xanthomonas属全体を見渡しても, 本細菌に該当すると思われるものは見当らない.ただ, X.citriが本細菌にやや似ているが, 病原性や血清反応が本細菌とは異なる結果を示した.したがって, 本細菌はXanthomonas属の新しい細菌と判断し, 新しい国際細菌命名規約に従って, Xanthomonas campestris pv.theaecola Uehara et Arai pv.nov.と命名した.また, 本病は「茶かいよう病」と呼ぶことにした.
- 鹿児島大学の論文
- 1980-03-19
著者
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