家禽類と海亀の卵黄の一般成分およびアミノ酸について
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概要
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数種の家禽類(ニワトリ, ウズラ, アヒル, ハト)とウミガメの卵黄の一般化学成分並びにアミノ酸含量の測定を行い次記の結果を得た.1)ニワトリ, ウズラ, アヒルの卵黄の乾物および脂肪の含量は鳥類間には差はほとんど認められないがそれらに比しハト卵黄の乾物および脂肪の含量は可成り少ない.卵黄の蛋白含量はニワトリが最も多く次でウズラ, アヒル, ハトの順である.これに反し可溶性無窒素物はニワトリの卵黄が最も少ない.糖含量はウズラの卵黄がわずかに多く他の鳥類間には差はほとんど認められない.2)ウミガメの卵黄は家禽類の卵黄に比し蛋白質および糖の含量は著しく高いが逆に脂肪含量は非常に低い.さらに可溶性無窒素物の含量も可成り高い.3)すべての卵黄に共通して多く含まれるアミノ酸はグルタミン酸, アスパラギン酸, リジン, アルギニン, ロイシンおよびセリンであり, とくにグルタミン酸の含量は著しく多い.これに反し含量の少ないアミノ酸はシスチン, メチオニン, トリプトフアン, グリシンおよびヒスチジンである.4)アミノ酸の相対的割合についてみれば家禽類の卵黄間ではハトのリジン, ニワトリとウズラのセリン含量が他のものより多い.ニワトリのリジン, シスチンおよびメチオニンは他のものより少ない.他のアミノ酸含量にはほとんど差は認められない.ウミガメの卵黄には家禽類の卵黄よりリジン, アルギニンが著しく多く, 次でプロリン, シスチン, アラニンが多い.これに反しアスパラギン酸, スレオニン, バリン, メチオニンは少ない.5)酸性アミノ酸と塩基性アミノ酸のモル数の差はニワトリの卵黄が最大であり, ウミガメの卵黄が最小である.6)卵黄のProtein scoreはニワトリは89で最も低く他のものはほゞ100である.
- 1973-03-24
著者
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福永 隆生
畜産化学研究室
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古賀 克也
畜産化学研究室
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古賀 克也
Laboratory of Animal Biochemistry
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福永 隆生
Laboratory of Animal Biochemistry
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村尾 実
日本レダリー株式会社畜産薬品部販売課
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