リンゴの薬剤摘果に関する研究
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概要
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1 1962年から1964年にかけて,りんご祝及び紅玉について,石灰硫黄合剤,ドルマント,ピーチシン,3CP,ナフタレン酢酸,デナポンを用い薬剤摘果試験を行なった.薬剤の濃度及び散布時期は,石灰硫黄合剤は100倍液ドルマントは,400, 800ppmをそれぞれ授粉2時間前及び授粉2日後に散布した.ピーチシンは,100, 200ppmを満開5日,10日後に散布した.3CPは50,100ppmを満開20日,30日後に散布し,ナフタレン酢酸は30, 40ppmを,デナポンは1500倍液をそれぞれ満開1, 2週間後に散布した.2 摘果効果は次のようであつた.1)祝,紅玉に対する石灰硫黄合剤100倍液の散布は,良好な摘果効果を示した.2)ドルマント 800ppm散布は,摘果過多で400ppm散布が良好な結果を示した.3)ピーチシン200ppm散布は,祝には良い結果を示したが,紅玉では効果がなかった.4)3CPは摘果効果がみられず,かえつて落果防止の作用がみられた.5)ナフタレン酢酸は,40ppm散布では,摘果過多で,30ppmを満開1週間後に散布した場合に良好な摘果効果を得た.満開2週間後の散布では,摘果過多であつた.6)石灰硫黄合剤及びドルマント散布は,中心果より側果の落果を多くした.3 銹果の発生は,ドルマント散布区に多く,他の薬剤ではほとんどなかつた.4 石灰硫黄合剤,ドルマントはりんごの花粉の発芽及び花粉管の伸長を阻害した.
- 千葉大学の論文
- 1965-12-31
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