イチジク挿し木における前処理が発根および新梢生長におよぼす影響
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概要
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イチジクの挿し穂に対する挿し木前処理の温度および培地水分率と処理日数が挿し木70日後の発根および新梢発生におよぼす影響を調査した.[tabel]挿し穂の水分含有率は,温度,培地水分率共に高い処理で高くなった.また,いずれの処理においても5日目には有意に高い値を示していた.発根率,新梢発生率は5℃では培地水分率の影響は見られなかった.10℃では30%で大きな値となった.発根本数,総根長,根乾物重は10℃では30%で大きな値となった.新梢乾物重は温度,培地水分率共に高い処理で高くなった.挿し穂の水分含有率と根乾物重,新梢乾物重の間には,前処理日数別に正の相関があった.本試験では,挿し穂の水分含有率が高い場合には,前処理温度および処理日数は発根に対する影響はなかった.本試験の結果,長期貯蔵により低下したイチジク休眠枝の発根率を高めるには,調整後の挿し穂を,10〜20日間,高い培地水分率(3.0%)条件下で貯蔵することが適していると考えられた.また,10℃での貯蔵も効果があることがわかった.
- 千葉大学の論文
- 1997-03-28
著者
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