ネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita var. acrita CHITWOOD)の罹病組織汁液が各種土壌病原菌の発育におよぼす影響
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概要
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1) Fusarium spp., Sclerotium rolfsii, Rhizoctonia solani, Phytophthora parasiticaなど7種の土壌病原菌を用いて,ネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita var. acrita CHITWOOD)の罹病組織汁液が菌の発育におよぼす影響を明らかにした.2)罹病組織汁液を含む培地における菌糸の伸長は,F. solani f. radicicola, P. parasiticaで健全組織汁液を含む場合よりわずかに早まつたが,他の菌種では明らかな差が認められなかつた.3)罹病組織汁液を含む組織汁液単独培地および組織汁液+sucrose培地では,いずれの供試菌も健全組織汁液を含む培地でよりも菌体乾燥重量が増大した.その傾向は組織汁液単独培地ではS. rolfsiiが,また組織汁液+sucrose培地ではR. solaniがもつとも顕著であつたしかし組織汁液+Czapeck培地では菌体重量は罹病組織汁液を含む場合に必ずしも増大しなかつた.なおS. rolfsiiでは罹病組織汁液を含む培地において菌核形成数が多かつた.4)以上の結果から,ネコブセンチュウの罹病組織汁液は各種の土壌病原菌に対して菌体の発育を促進させる影響をもつものと考えられた.
- 千葉大学の論文
- 1965-12-31
著者
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