バラ枝枯病に関する研究
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概要
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バラ枝枯病菌の柄胞子の発芽適温は30℃,菌糸発育の適温は28℃附近に存在し,柄子殻の形成は10〜35℃の範囲で行われた.菌糸発育はpH5.2〜8.7附近で良好であった.また柄胞子は蔗糖,果糖,マンノース,ガラクトース,アスパラギン,クエン酸およびリンゴ酸によって促進された.病原菌のバラ枝への侵入は剪定による切口から容易に行われ,また刺の部分からも侵入されるが,健全表皮を貫通しては侵入がないようである.病斑の拡大は剪定の部位によって影響され,芽と芽の中間で行われると,枝の太さによって拡大程度が異なるが,芽の直上で切断されると,枝の太さの影響はない.健全な枝では剪定後20〜30日において,木栓形成層が形成されるが,病枝では形成層に発達する前に病原菌が侵入し,菌糸が伸長する.病原菌の菌糸の発育は,チオファネートメチル剤およびベノミレ剤によって抑制され,また,同剤を切断面に塗布することによって,病原菌の侵入が防止された.
- 千葉大学の論文
- 1980-03-28
著者
-
平野 和弥
千葉大園
-
飯田 格
千葉大園
-
平野 和弥
環境植物病学研究室
-
飯田 格
環境植物病学研究室
-
田草川 信慈
環境植物病学研究室
-
岡村 喜美
環境植物病学研究室
-
岩崎 佳子
環境植物病学研究室
-
中村 優子
環境植物病学研究室
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