実験室内においてのキュウリつる割病菌の密度及び厚膜胞子形成に及ぼす土壤条件の影響
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概要
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キュウリつる割病菌(Fusarium oxysporum (Schl.) Snyd. et Hans. f. sp. cucumerinum Owen)を人工的に土壤に接種し,宿主植物の存在しない条件下で,土壤の温度,水分及びpHと菌数の消長及び厚膜胞子形成との関係について検討した.接種後の菌密度は殺菌土において無殺菌土におけるより多く維持され,厚膜胞子の形成も多かった.菌密度は土壤温度が15-20℃で殺菌土及び無殺菌土ともに多く維持された.厚膜胞子形成は,殺菌土では20-25℃,無殺菌土では15-20℃で多かった.この温度は本菌の生育適温より低い温度である.また,生育適温より高い温度では菌密度及び厚膜胞子形成は減少した.土壤水分については殺菌土では20-50%で,無殺菌土では20%でそれぞれ多い菌密度が維持された.厚膜胞子形成は,殺菌土では20-50%で多く,無殺菌上では,土壤水分の差による形成数の差は顕著でなかった.土壤pHはアルカリ側ににおいて殺菌土及び無殺菌土ともに多い菌密度が維持され,厚膜胞子はpH7付近において多く形成された.本報告をするに当たり,供試菌の分譲を頂いた信州大学繊維学部松尾卓見教授に感識の意を表する.
- 千葉大学の論文
- 1982-03-25
著者
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