Fusarium, RhizoctoniaおよびPythiumの混合接種のキュウリ苗立枯病発生に及ぼす影響
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概要
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キュウリ苗立枯病を引き起すFusarium oxysporum schlichtendahl f. sp. cucumerinum Owen, Rhizoctonia solani KuhnおよびPythium aphanidermatum (Edson) Fitzapatrickの3種の病原菌を供試し,1種のみの単独接種と2種を組合わせた混合接種における発病状態と比較した.F.o.c.とR.s.およびP.a.とR.s.の組合わせた混合接種における発芽後立枯の発生は,単独接種におけるより少なく,とくに,R.s.による発生は低下した.F.o.c.とP.a.との組合わせにおいては,F.o.c.による発芽後立枯の発生は単独接種におけるよりやや少なかったが,P.a.による立枯は単独,混合間に差がみられなかった.いずれの組合わせにおいても,2種の病原菌による発芽後立枯の和は,優位を示した1種の病原菌による立枯とほぼ同程度であった.発芽前立枯はP. a.とR.s.の組合わせた混合接種において多発し,単独接種におけるより多かった.F.o.c.とR.s.およびP.a.とR.s.の組合わせにおける発芽後立枯の発生は,土壌中におけるそれら病原菌の生息密度に対応した.しかし,F.o.c.とP.a.の組合わせにおいては病原菌の生息密度と発芽後立枯発生との間には対応関係が見出されなかった.混合接種における発芽後立枯の病徴発現までの日数は,供試2種の中間であった.
- 千葉大学の論文
- 1985-03-30
著者
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