サクラてんぐ巣病に関する研究 : I.子のう胞子形成と飛散について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
サクラてんぐ巣病菌の子のう胞子は,罹病葉組織中に存在する菌糸に由来する.展葉とともに罹病葉裏面の細胞に菌糸が蔓延し,とくにクチクラと表皮細胞に発達し,それが造のう細胞となり,脚胞と子のうに分化し,子のう胞子形成へと発達する.子のう胞子形成の最低限界温度は5℃と10℃の間に,最適温度は20°〜25℃に.最高限界温度は30℃以上にそれぞれ存在するようである.子のう胞子の空気中における飛散は4月にはじまり4月中下旬に最高を示し,5月には低下し,5月末にはほとんどみられなくなる.夜間と昼間における胞子飛散の差はほとんどない.降雨によって大量の胞子が流亡する.病葉からの子のう胞子放出は4-5日で終るが,出芽胞子のそれは長く続く.子のう胞子の発芽と温度との関係は,ほぼ胞子形成に対する温度関係と同じようである.
- 千葉大学の論文
- 1977-12-10
著者
関連論文
- (41) トマトの根から分離された糸状菌, 特に Chaetomium 属菌のトマト半身萎ちょう病菌に対する影響 (昭和60年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- (8) Chaetomium 属菌の数種病原菌に対する寄生性について (昭和60年度地域部会講演要旨(秋季関東部会))
- (11) Rhizoctonia solani によるキュウリ苗立枯病の発生に対する Trichoderma の効果について (秋季関東部会講演要旨)
- (139) Rhizoctonia solani によるキヅタ類の立枯病 (新称) (昭和61年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 交叉防御によるトマト萎ちょう病の発病抑制
- (22) 非病原性 Fusarium oxysporum によるトマト半身萎ちょう病の発病抑制 (昭和60年度地域部会講演要旨(秋季関東部会))
- (13) カラマツ苗木の樹体内におけるマツノザイセンチュウの動態 (昭和60年度地域部会講演要旨(秋季関東部会))
- (4) Trichothecium roseum によるメロン苦味果実の発生 (昭和60年度地域部会講演要旨(秋季関東部会))
- トマト半身萎ちょう病に対する抵抗性の誘導
- キュウリつる割病に対するカニ殻の土壌添加の効果
- (40) トマトにおける半身萎ちょう病と根こぶ線虫病との関連 (昭和60年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- Fusarium, RhizoctoniaおよびPythiumの混合接種のキュウリ苗立枯病発生に及ぼす影響
- Fusarium oxysporumの厚膜胞子形式過程における微細構造の変化
- (31) 交叉免疫によるトマト萎ちょう病の発病抑制効果について (秋季関東部会講演要旨)
- (30) トマト苗の根から分離された糸状菌のトマト半身萎ちょう病の発病に及ぼす影響 (秋季関東部会講演要旨)
- (92) 土壌から分離して数種細菌による Fusarium oxysporum Sch. f. sp. cucumerinum Owen の溶菌について (昭和58年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- E-50 トマトの根に対するサツマイモネコブセンチュウの加害と2種病原菌の定着侵入についての走査顕微鏡観察(線虫)
- 柑橘類の葉面糸状菌相に及ぼす二酸化イオウの影響
- Fusarium oxysporum f. sp. cucumerinumおよびPythium aphanidermatumによるキュウリ苗立枯病の発生に及ぼす土壌水分の影響
- (51) トマト茎から分離された細菌のトマト半身萎ちょう病の発病に及ぼす影響 (昭和57年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- キュウリモザイクウイルスに対するメロン品種の感受性
- (33) ダイコン萎黄病菌(Fusarium oxysporum f. sp. raphani)の厚膜胞子の微細構造 (夏季関東部会講演要旨)
- 実験室内においてのキュウリつる割病菌の密度及び厚膜胞子形成に及ぼす土壤条件の影響
- (129) 土壌の物理的要因とキュウリつる割病発生との関係 (第2報) (昭和56年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (80) トマト半身萎ちょう病の発病におよぼすVerticillium菌培養〓液の影響 (昭和56年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- Thielaviopsis basicola (Ber. & Br.) Fer.と根圏微生物の関係
- (10) Verticillium albo-atrumの非病原性菌株によるトマト半身萎ちょう病の発病軽減効果について (秋季関東部会講演要旨)
- (14) 土壌の物理性とキュウリつる割病発生との関係 (夏季関東部会講演要旨)
- バラ枝枯病に関する研究
- (19) カニ殻添加とキュウリつる割病発生との関係 (秋季関東部会講演要旨)
- (18) 宿主及び非宿主植物根圏におけるキュウリつる割病菌の消長 (秋季関東部会講演要旨)
- 環紋葉枯病菌(Cristulariella pyramidalis WATERMAN & MARSHALL)の栄養生理について
- (132) 環紋葉枯病菌(Cristulariella pyramidalis)の栄養要求について (昭和53年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (97) 石灰塩類添加土壌におけるキュウリつる割病の消長ならびにミクロフロラの変動について (昭和53年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (19) 根こぶ線虫感染トマトにおける萎ちょう病の発病と根圏微生物相について (昭和52年度地域部会講演要旨(秋季関東部会))
- 各種植物に対するCristulariella pyramidalisの寄生性と病徴について
- サクラてんぐ巣病に関する研究 : I.子のう胞子形成と飛散について
- (11) Pythium, Rhizoctonia, Fusarium菌の複合接種がキュウリ苗立枯病の発生に及ぼす影響 (昭和51年度地域部会講演要旨(秋季関東部会))
- (10) ベントグラスの再生に及ぼすリゾクトニア病の影響 (昭和51年度地域部会講演要旨(秋季関東部会))
- (7) 土壌中への有機物添加がキュウリつる割病菌の密度および2, 3の土壌環境要因に及ぼす影響について (昭和51年度地域部会講演要旨(秋季関東部会))
- (10) Cristulariella pyramidalis の寄生植物について (昭和51年度地域部会講演要旨(夏季関東部会))
- (30) Fusarium oxysporum f. sp. cucumerinum の生息密度に及ぼす土壌 pH の影響 (昭和50年度地域部会講演要旨(秋季関東部会))
- Cristulariella pyramidalis WATERMAN and MARSHALLによるサルスベリの環紋葉枯病(新称)
- (51) Cristulariella属菌によるサルスベリの環紋葉枯病について (昭和50年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- トマトにおけるサツマイモネコブセンチュウとTMVとの相互作用(一般講演)
- (145) トマトにおけるタバコモザイクウイルスの感染におよぼすサツマイモネコブセンチュウの影響 (昭和49年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (72) 人工光源中紫外線の病原菌に及ぼす影響 (昭和49年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- トマトにおけるネコブセンチュウと萎ちょう病菌との複合病因による疾病論的考察
- ネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita var. acrita CHITWOOD)の罹病組織汁液が各種土壌病原菌の発育におよぼす影響
- 土壌中のネコブセンチュウ卵の検出法 : II 遠沈浮遊法による土壤中卵の分離
- 土壌中のネコブセンチュウ卵の検出法 : I 卵のうの崩壊条件について