永年作物に対するネコブセンチュウの分布とDBCP剤処理法に関する考察

概要

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1)モモに対するネコブセンチュウの分布は,不定点附根調査法において適切な結果を得ることができた.2)定点調査における根まわり以外の位置でのネコブセンチュウ幼虫の検出数は,樹からの水平距離200cm,深さ5〜15cmの位置で多かった.3)不定点附根調査における根まわり土壌中のネコブセチュウ幼虫の検出数は,樹からの水平距離0〜200cm,深さ0〜100cmの範囲で多かった.4)不定点附根調査における根の根瘤指数は,根群の分布に即して,水平,垂直,方位別のいかなる位置においても著しく高く,また,旧根の根瘤指数は,新根と比較して全体に高かった.5)不定点附根調査において根の根瘤指数と根辺土壌中のネコブセンチュウ幼虫の検出数とは,採取検体全体の平均では相関が見られなかった.しかし根瘤指数階級別の検体における根瘤指数と幼虫の検出数との関係は,旧根の指数の高い場合に幼虫の検出数も多かった.6)モモネコブセンチュウ病に対するDBCP剤の処理は,10g/m^2(有効成分)で,かなり根瘤指数の低下を示し,殺線虫作用を認めた.
千葉大学の論文
1962-12-31