PCR法による犬Babesia gibsoni感染症に対する診断法の確立(寄生虫病学)
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概要
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Babesia gibsoni(B.gibsoni)(NRCPD株)抗原遺伝子P18の塩基配列に基づき, 182bpの断片を増幅するプライマーを設定した.B.gibsoni(NDCPD株)実験感染犬より分離した, Parasitemiaが20%の感染赤血球を正常犬赤血球で10倍段階希釈した後, DNAを抽出しPCRを行ったところ, 検出感度は0.000002%/25μlであった.本PCR法の特異性を検討するためにB.canis原虫についてPCRを行ったところ, 非特異反応は認められず, 本法によるB.gibsoniとB.canisの鑑別が可能であることが確認された.本PCR法を用いて実験感染犬より得られた経時サンプルからの原虫検出を試みたところ, 感染2日から222日目まで全てのステージで本原虫が検出された.さらに野外より集められたB.gibsoni感染犬の血液サンプル28検体からDNAを抽出しPCRを行ったところ, 11サンプルから原虫が検出された.またこのPCR産物の塩基配列の解析を行ったところ, 全てのサンプルでNRCPD株のものと同一であった.これらの結果より本遺伝子は株間での保存性が高く, また本PCR法は犬B.gibsoni感染症の診断に非常に有用であることが示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2001-08-25
著者
-
見上 彪
帯広畜産大学畜産学部
-
玄 学南
帯広畜産大学原虫病研究センター
-
長澤 秀行
帯広畜産大学原虫病研究センター
-
五十嵐 郁男
帯広畜産大学原虫病研究センター
-
藤崎 幸蔵
帯広畜産大学原虫病分子免疫研究センター
-
松井 高峯
帯広畜産大学畜産学部
-
藤崎 幸蔵
鹿大・獣医・新興感染症
-
藤崎 幸蔵
帯広畜産大学原虫病研究センター
-
藤崎 幸蔵
帯広蓄大・原虫研
-
福本 晋也
帯広畜産大学原虫病研究センター:東京大学大学院医学系研究科
-
見上 彪
東京大学農学部獣医微生物学教室
-
五十嵐 郁男
帯広畜産大学原虫病分子免疫研究センター
-
玄 学南
帯広畜産大学
-
玄 学南
京都大学 大学院農学研究科
-
宮澤 孝幸
東京大学 農生命科研究 獣医
-
宮澤 孝幸
東京大学農学生命科学研究科獣医学専攻獣医微生物学教室
-
田中 成幸
帯広畜産大学畜産学部獣医公衆衛生学教室
-
松井 高峰
帯広畜産大学獣医学科
-
Matsui Takane
三菱化学安全科学研究所
-
藤崎 幸蔵
帯広畜産大学原虫病センター
-
Miyazawa T
Univ. Tokyo Tokyo Jpn
-
Xuan X.
帯広畜産大学原虫病分子免疫研究センター
-
茂野 信也
レオ動物病院
-
KIMBITA E.
帯広畜産大学原虫研究センター
-
Fujii K
Yamaguchi Univ. Yamaguchi Jpn
-
見上 彪
帯広畜産大学基礎獣医学研究部門
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