コンタミネーションしたプラスミドを増幅することなくボルナ病ウイルスのRNAのみを検出できるRT-nested PCR法の開発(短報)
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概要
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ボルナ病ウイルス(Borna disease virus; BDV)では, 通常, Reverse transcription (RT)反応後にPolymerase chain reaction (PCR)を二度行なうRT-nested PCRを用いてウイルスRNAが検出されている. しかし, RT-nested PCR法は感度が良い反面, 実験室でクローン化したプラスミドが偶発的に反応チューブ等に混入し, それを誤って検出してしまう危険性がある. そこで, 我々は「mRNA selective PCR kit」を用いて, チューブに混入したプラスミドを増幅することなく, ターゲットのBDV RNAのみを増幅できるようなRT-nested PCR法を開発した. この方法では, 少なくとも5×10^7個のBDVのp40遺伝子を含むプラスミドは増幅されなかった. また, BDVが持続感染しているMDCK細胞中のBDV RNAを増幅すると50pgまで検出することができた. これらの結果から, 本法はプラスミドの, コンタミネーションがあっても, ターゲットのRNAだけを選択的に効率良く増幅できる系を確立したことが示された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1999-01-25
著者
-
高島 郁夫
北海道大学大学院獣医学研究科公衆衛生学教室
-
苅和 宏明
北海道大学大学院獣医学研究科 環境獣医科学講座 公衆衛生学教室
-
水谷 哲也
北海道大学大学院獣医学研究科公衆衛生学教室
-
苅和 宏明
北海道大学医学研究科附属動物実験施設
-
苅和 宏明
北海道大学 公衆衛生
-
水谷 哲也
北大・獣医・公衆衛生:国立感染研・ウイルス一部
-
水谷 哲也
国立感染症研究所ウイルス第一部
-
高島 郁男
北海道大学大学院獣医学研究科公衆衛生学教室
-
高島 郁夫
北海道大学 公衆衛生
-
西野 佳以
麻布大学生物科学総合研究所
-
Kariwa Hiroaki
Laboratory Of Public Health Department Of Environmental Veterinary Sciences Graduate School Of Veter
-
Karaiwa H
北海道大学医学研究科附属動物実験施設
-
水谷 哲也
国立感染症研究所ウイルス第1部
-
水谷 哲也
北海道大学・大学院獣医学研究科・公衆衛生学教室
-
高島 郁夫
北海道大学獣医
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