ELISAによる日本脳炎ウイルス実験感染豚の IgM および IgG 抗体の測定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本脳炎ウイルスの実験感染豚血清について日本脳炎のIgM, IgG抗体の鑑別測定をELISAにより行い, 2-ME 処理一HI試験によるグロブリンクラスの鑑別成績と比較した。ELISA用の感染マウス脳から作製されたアセトン・エーテル抽出抗原は非特異反応のレペルが低く, 蔗糖アセトン抽出抗原よりすぐれていた。ELISAに用いた抗豚 IgM conjugate (horseradish peroxidase) ならびに抗豚 IgG conjugate はグロブリンクラス特異的で, 豚血清のIgM, IgG抗体が鑑別された。ELISA IgM抗体はウイルス血症終了直後から検出され, 感染初期に最高力価に達してから低下した。ELISA IgG抗体はIgM抗体より遅れて出現して回復期に最高値となり, 長く高力価を維持した。HI抗体価が低く2-ME 処理不能の血清, あるいはIgG抗体価がIgM抗体価より高く2-ME処理法で鑑別不能な血清でも, ELISAではIgM抗体の検出が可能であった。これらの成績から, 豚における日本脳炎の血清診断にELISAがHI試験よりすぐれていることが示された。
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1984-02-01
著者
-
高島 郁夫
北海道大学大学院獣医学研究科公衆衛生学教室
-
橋本 信夫
北大獣医公衆衛生
-
橋本 信夫
北海道大学大学院獣医学研究科環境獣医科学講座公衆衛生学教室
-
高島 郁夫
北大獣医公衆衛生
-
高島 郁夫
北海道大学 公衆衛生
-
大久保 幸弘
北海道大学獣医学部獣医公衆衛生学講座
-
藤田 勲
武田薬品工業株式会社光工場
-
大久保 幸弘
日清飼料(株)検査センター
-
Ohkubo Y
Veterinary Service Center Nisshin Feed Inc.
関連論文
- ウエストナイルウイルスにおける吸血昆虫とウイルス増殖
- A01 蚊類のアルボウイルス媒介能 (11) : 北海道産ヤマトヤブカのウエストナイルウイルス感受性(第59回日本衛生動物学会大会特集)
- ユーラシア大陸北東部の野鼠類に寄生するBabesia microtiの疫学調査(公衆衛生学)
- スナネズミへの接種によるPuumalaおよびPuumala関連ウイルスの効率的な回収方法の開発(公衆衛生学)
- 7 渡島半島におけるダニ媒介性脳炎を背景としたマダニ相
- B10 北海道におけるダニ媒介性脳炎に関する疫学的研究 : 野ネズミにおける TBE ウイルスの感染動態の検討
- 5 北海道のダニ脳炎ウイルスの生態およびワクチンの評価
- Chlamydia trachomatisの分離,培養およびserotypeの検討 : 第290回北海道地方会
- げっ歯類媒介ウイルス性人畜共通伝染病の現状
- マウスにおけるYersinia enterocolitica O3菌の非経口感染および経口感染に対する防御
- マウスにおける経口および非経口免疫の Yersinia enterocolitica 排菌に対する効果
- 流行地に生息するドブネズミにおける yersinia pseudotuberculosis IB菌および IVA 菌に対するO凝集素の分布
- カイコ中に発現させた組換えハンタウイルス核蛋白を抗原としたウェスタンブロッティング(WB)法の人血清における血清学的確定診断への応用
- 腎症候性出血熱
- 鶏雛における実験的クラミジア症に関する病理学的研究
- Yersinia pseudotuberculosisのV抗原の役割 : 実験感染マウスモデルにおける酵素抗体法を用いた病理組織学的研究
- フラビウィルス研究におけるリコンビナントウィルスの応用研究集会報告 1 ダニ媒介性脳炎ウィルス感染性cDNAクローンの構築
- A20 2005年、中国・広東省珠海市で採取した蚊のフラビウイルス保有状況の調査(一般講演,演題要旨,第58回日本衛生動物学会大会)
- 融雪剤中毒が疑われた2005-2006年冬季北海道における野鳥の大量死(病理学)
- A16 蚊類のアルボウイルス媒介能(10)イナトミシオカのウエストナイルウイルス媒介実験(一般講演,演題要旨,第58回日本衛生動物学会大会)
- A14 蚊類のアルボウイルス媒介能(9)日本産イナトミシオカCulex modestus inatomiiのウエストナイルウイルス感受性
- 50 C6/36細胞(ヒトスジシマカ由来)のJNKの活性化はアポトーシスを抑制する
- A06 ヒトスジシマカ由来の C6/36 細胞におけるウエストナイルウイルスの感染防御 : ウイルス感染における JNK シグナル伝達の役割
- 14.蚊類のアルボウイルス媒介能(7) : 日本産アカイエカ類のウエストナイルウイルス媒介試験(第53回日本衛生動物学会南日本支部大会講演要旨)
- 49 蚊類のアルボウイルス媒介能(8) : 日本産Aedes flavopictus miyaraiとAedes galloisiのデングウイルス感受性
- 重症感染の発症機序解明のための動物モデルの開発 研究集会報告 9 BHK-21 細胞に適応したダニ媒介性脳炎ウィルス変異株のマウスにおける病原性解析
- In vitroとIn vivoにおけるラクトフェリンとリバビリンのハンダウイルスに対する抗ウイルス活性の特徴
- 血清除去による持続感染細胞中におけるボルナ病ウイルス転写量の増加
- Capture ELISA法による野外ラットにおけるボルナ病ウイルス抗体の検索
- コンタミネーションしたプラスミドを増幅することなくボルナ病ウイルスのRNAのみを検出できるRT-nested PCR法の開発(短報)
- コンタミネーションしたプラスミドを増幅することなく, ボルナ病ウイルスのRNAだけを検出できるRT-nested PCR法の開発
- 組み換えウイルス抗原を用いたラットにおけるボルナ病ウイルス感染診断(短報)
- 14 パキスタン国カラチ周辺におけるウイルス分離のためのコガタイエカの捕集
- ダニ媒介性脳炎 (特集 ヒトと家畜・ペット・野生動物の感染症--口蹄疫から学ぶ) -- (野生動物と動物由来感染症)
- 208 北海道におけるダニ媒介性脳炎の疫学調査 : 患者発生とイヌからのウイルス分離
- Yersinia属菌V抗原の生化学的性状と単クローン性抗体によるV抗原の解析
- L-929細胞に対するYersinia pseudotuberculosisとYersinia enterocoliticaの吸着性 : 吸着性と病原性プラスミドとの関連, 吸着性と菌の増殖温度との関連および吸着における温度の影響
- Experimental Chlamydia psittaci Infection of Japanese Quail
- SEROTYPING OF CHLAMYDIA TRACHOMATIS FROM INCLUSION CONJUNCTIVITIS BY POLYMERASE CHAIN REACTION AND RESTRICTION FRAGMENT LENGTH POLYMORPHISM ANALYSIS
- Polymerase Chain Reaction for the Detection of Chlamydia psittaci in the Feces of Budgerigars
- Characterization of the Mode of Hantaan Virus Infection in Adult Mice Using a Nested Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction: Transient Virus Replication in Adult Mice
- Production of recombinant Hantavirus nucleocapsid protein expressed in silkworm larvae and its use as a diagnostic antigen in detecting antibodies in serum from infected rats
- Evidence for the existence of Puumula-related virus among Clethrionomys rufocanus in Hokkaido, Japan
- Characterization of the mode of Hantaan virus infection in adult mice using a nested reverse transcriptase polymerase chain reaction : transient virus replication in adult mice
- Comparison of nucleotide sequences of M genome segments among Seoul virus strains isolated from Eastern Asia
- Enhancement of infectivity of hantavirus in cell culture by
- Epizootiological studies of hantavirus infection among urban rats in Hokkaido, Japan: evidences for the persistent infection from the sero-epizootiological surveys and antigenic characterizations of hantavirus isolates.
- EFFECT OF NEUTRALIZING MONOCLONAL ANTIBODIES ON HANTAAN VIRUS INFECTION OF THE MACROPHAGE P388D1 CELL LINE
- ENZYME-LINKED IMMUNOSORBENT ASSAY FOR DETECTION OF ANTIBODY AGAINST HEMORRHAGIC FEVER WITH RENAL SYNDROME VIRUS IN SERA FROM EXPERIMENTALLY INFECTED RATS
- APPLICATION OF ELISA TO SERO-EPIDEMIOLOGICAL SURVEY OF JAPANESE ENCEPHALITIS IN SWINE
- LABELED AVIDIN-BIOTIN ENZYME-LINKED IMMUNOSORBENT ASSAY (LAB-ELISA) FOR DETECTION OF JAPANESE ENCEPHALITIS ANTIBODY IN SWINE SERA
- 82 HFRS ウイルスの各種げっ歯類における実験感染
- 日本の軽種馬におけるクラミジア感染症の血清疫学的調査
- 3 北海道におけるダニ媒介性脳炎の疫学調査
- 209 北海道におけるダニ媒介性脳炎の疫学調査 : マダニ相と小哺乳類の抗体測定
- 北海道のドブネズミにおけるハンタウイルス感染の流行病学的研究 : 血清疫学的調査とハンタウイルス分離株の抗原性の解析による持続感染の証拠
- オウム病クラミジアの増殖と各種抗原物質の出現時期に関する研究
- 北海道の日本脳炎の地方病的流行地域における蚊採集成績
- ニワトリひなにおけるオウム病クラミジア (Chlamydia psittaci) 株間の病原性の比較
- 単クローン性抗体を用いたChlamydia psittaciの抗原解析
- 北海道のウシにおけるChlamydia psittaciの抗体調査
- 83 ドバトにおけるオウム病クラミジア感染の疫学的調査
- 81 北海道のドブネズミにおける腎症候性出血熱 (HFRS) の疫学的研究
- 8 北海道における日本脳炎ウイルスの生態に関する研究 : 養豚場での蚊採集成績
- 7 北海道における日本脳炎ウイルスの生態に関する研究 : 豚での血清疫学的検討
- 北海道のドバトとガラスにおけるクラミジアの分離と血清学的調査
- ELISAによる日本脳炎ウイルス実験感染豚の IgM および IgG 抗体の測定
- 日本と極東ロシアのダニ媒介性脳炎ウイルスの系統解析と病原性
- 診断の指針・治療の指針 人獣共通感染症--今後の研究課題
- B19 蚊類のアルボウイルス媒介能 (5) : 異なる温度で飼育したアカイエカ, チカイエカ, ヒトスジシマカのウエストナイルウイルス感受性
- Genetic and Biochemical Properties of a Hemolysin (Pyolysin) Produced by a Swine Isolate of Arcanobacterium (Actiomyces) pyogenes
- 野外のコンベンショナル豚を用いた豚繁殖・呼吸障害症候群ウイルス(PRRSV)の抗体測定におけるEnzyme-Linked Immunosorbent Assay(ELISA)とImmunofluorescent Antibody(IFA)の評価(ウイルス学)
- アルボウイルス感染症の疫学
- ハンタウイルス (特集 小児の感染症(1)) -- (ウイルス)
- B02 北海道におけるダニ媒介性脳炎に関する疫学的研究 : 2. 患者発生地周辺のマダニ相
- B01 北海道におけるダニ媒介性脳炎に関する疫学的研究 : 1. 野ネズミにおける抗 TBE ウィルス抗体保有状況
- B01 北海道におけるダニ媒介性脳炎の疫学調査 : マダニからのウィルス分離および小哺乳類の抗体保有状況
- ダニ媒介性脳炎
- ダニ媒介性脳炎ワクチン
- アメリカにおけるウエストナイルウイルス感染症の現状と我が国の対策
- CMC重層法によるアポイウイルスのプラック形成について
- マイクロタイター法によるB群アルボウイルスの中和抗体測定法
- 1型ポリオウイルスの各種変異株の性状と遺伝学的組換に関する研究 (ウイルスの変異(第3回日本ウイルス学会シンポジウム))
- ダニ媒介性脳炎(特別講演)(第12回日本ダニ学会大会講演要旨)
- ウイルス性人獣共通感染症の現状と問題点
- Tumours in the Fl progeny of γ -irradiated C57BL/6 male mice.
- Tumors in the Fl progeny of the γ -irradiated male C57BL/6 mice.
- Tumors on the E1 progeny of the γ-irradiated male C57BL/6 mice.
- フラビウィルス・ワクチンの新展開 8 ダニ脳炎ウィルス北海道株のマウスにおける病原性およびワクチンによる感染防御
- 豚の血液および脾臓単核球からの日本脳炎ウイルスゲノムの検出
- ANTIBODY ASSAY FOR JAPANESE ENCEPHALITIS VIRUS IN BOVINE SERUM BY ENZYME-LINKED IMMUNOSORBENT ASSAY (ELISA)
- ダニ媒介性脳炎
- PATHOGENICITY OF NEGISHI VIRUS IN MICE CHARACTERIZED BY AGE OF SUSCEPTIBILITY, ROUTES OF INOCULATION AND GROWTH OF THE VIRUS IN TISSUES
- ANTIGENIC ANALYSIS OF JAPANESE ENCEPHALITIS VIRUS ISOLATED IN HOKKAIDO WITH MONOCLONAL ANTIBODIES
- ウエストナイルウイルスの生態と疾病予防
- ウエストナイル熱
- ダニ媒介脳炎 (特集 エマージングウイルス感染症--人類の新たな脅威となるウイルス病)
- RELATION OF THE SERUM AGGLUTININ AND THE FECAL EXCRETION OF YERSINIA ENTEROCOLITICA 03 IN MICE
- FECAL EXCRETION OF YERSINIA ENTEROCOLITICA IN MICE AND RATS INOCULATED INTRAGASTRICALLY
- ISOLATION OF ANTIGENIC MUTANTS OF TYPE 1 POLIOVIRUS : GROWING THE VIRUS IN THE PRESENCE OF HOMOLOGOUS ANTISERUM