野外のコンベンショナル豚を用いた豚繁殖・呼吸障害症候群ウイルス(PRRSV)の抗体測定におけるEnzyme-Linked Immunosorbent Assay(ELISA)とImmunofluorescent Antibody(IFA)の評価(ウイルス学)
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概要
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豚繁殖・呼吸障害症候群ウイルス(PRRSV)陽性および陰性のコマーシャル農場で採材されたコンベンショナル豚の血清を用いて,PRRSV抗体測定におけるEUSAとIFAの評価を試みた.3週齢のPRRSV陰性農場のコンベンショナル豚へのPRRSV実験感染では,感染2日目からPRRSVが血清中から検出され,これに遅れてELISAおよびIFAの両方で抗体が検出された.PRRSV陰性の4農場から採材された208検体とPRRSV陽性の8農場から採材された210検体の血清を用いてELISAとIFAを実施したところ,これらの野外血清ではIFAの陽性限界は血清希釈64倍が適当であることが明らかとなった.同様にELISAではS/P比0.4が陽性限界として適当であった.この418検体のIFA抗体価とELISAのS/P比の相関係数は0.84,判定の一致率は84.7%(354/418検体)で良好であった.両検査法で判定が不一致であった検体のほとんどはPRRSV陽性農場のもので,IFA陰性,ELISA陽性であった.PRRSVの抗体測定において,ELISAはIFAでは検出の難しい低力価の抗体を検出することが可能であった.以上の成績よりELISAはIFAより感度が良く,PRRSV感染豚あるいはPRRS発生農場を的確に識別できる方法と考えられた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2002-07-25
著者
-
高島 郁夫
北海道大学大学院獣医学研究科公衆衛生学教室
-
苅和 宏明
北海道大学大学院獣医学研究科 環境獣医科学講座 公衆衛生学教室
-
苅和 宏明
北海道大学医学研究科附属動物実験施設
-
苅和 宏明
北海道大学 公衆衛生
-
高島 郁男
北海道大学大学院獣医学研究科公衆衛生学教室
-
高島 郁夫
北海道大学 公衆衛生
-
Kariwa Hiroaki
Laboratory Of Public Health Department Of Environmental Veterinary Sciences Graduate School Of Veter
-
Karaiwa H
北海道大学医学研究科附属動物実験施設
-
矢原 芳博
日清飼料(株)検査センター
-
大久保 幸弘
日清飼料(株)検査センター
-
高島 郁夫
北海道大学獣医
-
Ohkubo Y
Veterinary Service Center Nisshin Feed Inc.
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