トキソプラズマ感染マウスにおけるインターフェロン (IFN) の産生について
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概要
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Balb/cマウスにトキソプラズマ (Tp) 強毒RH株を腹腔内接種し, 接種後120時間までの血清および一部の腹水についてインターフェロン (IFN) 活性を測定した。IFNはTp接種後24時間にのみ検出された。弱毒S-273株腹腔内接種マウスでも, 同様の結果が得られ, このIFNは regular (α+β)-IFN と推定された。一方, Tp弱毒株接種後2週にTp溶解抗原 (TLA, 100μg) を腹腔内投与し, 6および24時間後の血清中IFNを測定すると, 6時間に高いγ-IFNが検出された。ついで,正常およびTp 慢性感染マウスにTLAを腹腔内投与し血清中IFNおよびTp増殖抑制因子 (Toxo-GIF) 活性を測定した。感作マウス血清ではγ-IFNが投与後6時間に, Toxo-GIF活性が24時間に最高値を示し, 蛋白分子量4〜7方の分画中に検出された。 正常マウス血清では投与後24時間にregular-IFNが検出されたが, Toxo-GIF活性は認められなかった。正常マウスおよびTp慢性マウス脾臓細胞をTLAあるいは poly I:Cとともに培養した上清を同様に測定したところ, Tp慢性マウスの培養上清中には, 強いγ-IFNとToxo-GIFが蛋白分子量5.5〜7万の分画中に検出された。一方, 正常マウスのTLA培養上清では, IFNおよびToxo-GIF活性は認められなかったが, poly I:C培養上清中にはregular-IFNが検出された。対照として用いたL-929細胞のpoly I:C培養上清中にもregular-IFNが蛋白分子量2.4〜7万の分画中に認められた。
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1984-04-01
著者
-
鈴木 直義
帯広畜産大学原虫病分子免疫研究センター
-
斎藤 篤志
帯広畜産大学家畜生理学教室
-
鈴木 直義
帯広畜産大学原虫病研究センター:北里大学獣医寄生虫学教室
-
鈴木 直義
帯広畜産大学
-
桜井 治久
帯広畜産大学家畜生理学教室, 原虫病細胞免疫研究室
-
Omata Y
Obihiro Univ. Agriculture And Veterinary Medicine Hokkaido Jpn
-
小俣 吉孝
Bonn大学免疫学研究所
-
出雲 章久
帯広畜産大学家畜生理学
-
桜井 治久
帯広畜産大学家畜生理学教室・原虫病細胞免疫研究室
-
櫻井 治久
丸善石化
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