シバヤギ視床下部におけるCRF, AVP, OXY免疫陽性細胞の分布様式
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概要
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副腎皮質刺激ホルモン (ACTH) 放出の調節機構に関与するニューロペプチドと考えられている副腎皮質刺激ホルモン放出因子 (CRF), アルギニンパソプレッジン (AVP) およびオキシトシン (OXY) について, シバヤギ視床下部における神経細胞の局在と神経線維の走行様式に関する免疫組織化学的検討を行った. CRFに対する免疫陽性反応は室傍核の小細胞性神経細胞群に多く認められ, さらに同神経核の大細胞性神経細胞にも認められた. CRF陽性細胞はこのほか視交叉上核, 視索前野, 視床下部後部の脳弓周囲部などにも点在して観察された. AVPおよびOXY免疫陽性細胞は, いずれも視索上核および室傍核の大細胞性ニューロンにそれぞれ多数存在し, また室傍核の小細胞性ニューロンにも少数観察された. また少数のAVP免疫陽性細胞は視交叉上核においても観察されたが, OXY免疫陽性細胞は見られなかった. CRF免疫陽性線維は正中隆起外層に密に存在し, また内層でも観察された. AVP, OXY線維には, 正中隆起内層を経由して下垂体後葉に投射する走行が観察された. また正中隆起外層にもAVP, OXYニューロンの終末が観察された. このように本研究では, CRFに加え, AVPおよびOXYも下垂体門脈血管系を介して下垂体機能の調節に関与している可能性を示唆する成績が得られた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1997-08-25
著者
-
菊水 健史
麻布大学・獣医・伴侶動物
-
菊水 健史
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医動物行動学研究室
-
武内 ゆかり
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医動物行動学研究室
-
森 裕司
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医動物行動学研究室
-
森 裕司
京都大学霊長類研究所
-
森 裕司
東工大
-
森 裕司
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
武内 ゆかり
東大・動物行動
-
武内 ゆかり
東大・院農・生命科学動物行動
-
武内 ゆかり
岐阜大学 農
-
武内 ゆかり
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
菊水 健史
東京大学大学院農学生命科学研究科
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