リポポリサッカライド投与によるシバヤギ視床下部GnRHパルスジェネレータの抑制
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概要
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グラム陰性菌が産生するエンドキシンであるリポポリサッカライド(LPS)の投与により, 生殖活動が抑制されることは知られているが, その生理機構に関しては不明な点が少なくない. 本研究では, 反芻動物の実験モデルとしてシバヤギを用い, 視床下部-下垂体系におよぼすLPS投与の影響について検討することを目的として, 卵巣摘除動物に200ng/kgもしくは400ng/kgのLPSを静脈内投与し, その前後における視床下部神経活動, 末梢血液中LH濃度の変化について解析した. 前者についてはGnRHパルスジェネレータの活動, すなわちLHのパルス状分泌と同期する多ニューロン発火活動の特異的な上昇(MUAボレー)を指標とし, またLHについてはパルス状分泌様式の変化について検討した. その結果, 200ng/kg投与群においてはMUAボレーおよびLHパルス状分泌に変化は認められなかったが, 400ng/kg投与群ではMUAボレー間隔が有意に延長した. いずれの場合もLHパルスはMUAボレーに同期していた. 一方, MUAボレーの振幅および持続時間については有意な変化は認められなかった. これらの結果より, 末梢投与されたLPSは, 視床下部GnRHパルスジェネレータの活動を抑制することで下垂体からのLH分泌を低下させることが示され, その抑制様式はパルス頻度の減少であることが判明した.
- 1997-02-25
著者
-
武内 ゆかり
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医動物行動学研究室
-
森 裕司
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医動物行動学研究室
-
森 裕司
京都大学霊長類研究所
-
森 裕司
東工大
-
森 裕司
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
武内 ゆかり
東大・動物行動
-
武内 ゆかり
東大・院農・生命科学動物行動
-
武内 ゆかり
岐阜大学 農
-
武内 ゆかり
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
来住 修
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医動物行動学研究室
-
長袋 洋
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医動物行動学研究室
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