インドネシアのヤシの樹液と黒糖の化学的組成
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
インドネシアのヤシ花茎から伝統的手法により採取した樹液と, それから作られる黒糖の一般分析および糖・有機酸の定量分析を行った.砂糖ヤシ(Arenga pinnata Merr.), パルミラヤシ(Borassus flabellifer L.), ニッパヤシ(Nypa fruticans Wurmb.)およびココヤシ(Cocos nucifera L.)からの樹液は10〜13%の糖を含み, その大部分はショ糖であった.樹液をインキュベートするとショ糖は微生物の作用により加水分解され, 大量のブドウ糖および果糖と若干のオリゴ糖が生じた.パルミラヤシ, ニッパヤシ及びココヤシはコハク酸, 砂糖ヤシはリンゴ酸の含量が最も高かった.砂糖ヤシとニッパヤシの樹液をインキュベートすると乳酸が顕著に増加した.樹液の糖全体に占める還元糖の比率はインキュベートによって12.5%から90.1%に顕著に増加した.黒糖における還元糖比は36.1〜43.0%であり, 通常法によりサトウキビ搾汁から製造された黒糖の還元糖比より著しく大きかった.
- 1996-12-01
著者
-
伊藤 敞敏
東北大学農学部動物資源化学講座
-
友松 篤信
宇都宮大学国際学部
-
伊藤 敞敏
東北大学農学部
-
ウィジャヤ ハニー
ボゴール農科大学農業工学・技術学部
-
ナスティオン ゼイン
ボゴール農科大学農業工学・技術学部
-
クメンドン ジョン
ボゴール農科大学農業工学・技術学部
-
松山 晃
東京農業大学総合研究所
関連論文
- 型特異抗原性を保有するStreptococcus suis type 2シアル酸莢膜抗原の調製法
- 日本ナシ主要3品種における若木と老木の生産特性の差異
- 日本ナシ主要品種の果実生産力の推移に関する研究 : 1.成木における経年的変化
- 参加型学習調査法〔1〕
- インドネシアのヤシの樹液と黒糖の化学的組成
- 日本のプロジェクト方式技術協力における諸問題 : スリランカ・マハベリ農業開発計画の評価調査から
- 熱帯における持続的農業に関する研究-1-企業農場の持続性を阻害するブラックホ-ル的要因の存在
- 熱帯農業の継続性をめぐる課題--国際協力におけるブラックホ-ル的な溝の存在
- 簡便なヒト腸管定住性乳酸菌の新規スクリーニング法 ラット大腸ムチン結合ビーズとヒト大腸カルノア固定切片を利用
- Lactobacillus acidophilus グループ乳酸菌により生産される乳酸の組成とその特徴
- 台湾を訪問して
- 第5回乳酸菌シンポジウムからSection C : Antimicrobials and Food Spoilage
- 大学の講義
- 乳酸菌が作る多糖の機能性
- 乳酸菌が作る多糖の機能性 : 乳酸菌の機能と新しい応用 : シンポジウム(S-9)
- NGOのフィールドメソッド : [2]児童福祉
- NGOのフィールドメソッド : [1]難民支援
- NGOのフィールドメソッド(2)自動福祉
- 熱帯ポストハーベストにおける開発と環境保全へのアプローチ
- 粘性株Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus を用いて製造した発酵乳の流動特性
- ケフィール粒由来,ケフィランの構造における微視的不均一性
- ウシκ-カゼインおよび鶏卵オボムチンからの糖ペプチドのリゾチーム•アフィニティークロマトグラフィーによる分画
- L. lactis ssp. cremorisが生産するB細胞幼若化物質,リン酸化多糖の哺乳動物由来リンパ球に対する幼若化活性
- Lactobacillus acidophilus細胞壁成分のリンパ球幼若化作用
- Lactococcus lactis ssp. cremorisが生産するB細胞幼若化物質である,リン酸化多糖の幼若化作用の特性
- スカンジナビアの粘質酸乳"ヴィリー"より分離した莢膜性粘質物産生Lactococcus lactis subsp. cremorisの抗腫瘍活性
- 莢膜性Lactococcus lactis ssp. cremorisが生産する粘質物による細胞障害性マクロファージの誘導
- 粘質酸乳のマウス固型腫瘍に対する抗腫瘍活性
- 牛肉中残留農薬の高速液体クロマトグラフィーによる分析法の検討
- 発酵乳用乳酸菌の持つ機能性
- ウズラ卵白フラボプロテインの分画とその特性
- ウズラ卵白オボムチンの分画とその特性
- 安定型無水α-, 無水αβ複合-および無水β-ラクトース結晶の二, 三の物理的性質
- ウズラ卵々白中の主タンパク質の示差熱分析
- 高速液体クロマトグラフィーによる鶏卵卵白タンパク質の迅速分析
- ホエー中でのLactobacillus acidophilusの生育の改善
- 各種処理による牛乳カゼインの変化に関する研究(第10報) : κ-カゼインの加熱変化
- 各種処理による牛乳カゼインの変化に関する研究(第8報) : 牛乳の冷凍によって生じた不溶化カゼインの性質と不溶化の機構について
- 各種処理による牛乳カゼインの変化に関する研究(第9報) : Zittleらの尿素-硫酸法によるκ-カゼインの調製法と,分離したκ-カゼインの2, 3の性質について
- 各類処理による牛乳カゼインの変化に関する研究(第6報) : カゼイン溶液の加熱によるゲル濾過溶出曲線とシアル酸含量の変化
- 各種処理による牛乳カゼインの変化に関する研究(第1報) : 尿素含有緩衝液を使用したカゼインのチゼリウス電気泳動法
- シアル酸(N-アセチルノイラミン酸)の工業的製造原料としてすぐれたカラザおよび卵黄膜
- 脂肪エマルジョンの皮膜形成に関与できる牛乳蛋白質について
- 鶉卵中の遊離アミノ酸含量とその貯藏中の変化
- 乳酸脱水素酵素の電気泳動によるLactobacillus acidophilus グループ乳酸菌の同定
- Lactobacillus acidophilus JCM 1229株の生産するβ-ガラクトシダーゼの精製とその性質
- 日本の公定加熱乾燥法による牛乳固形分定量法の問題点とその改善に関する検討