寝場所を利用したマーキング法によるアゲハの移動の研究
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概要
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アゲハの移動を記号放逐法を用いて調査した.実験は1971年7月から10月まで, 福岡市九州大学箱崎キャンパス付近のアゲハの寝場所で行なった.結果は以下の通りである.1. 雌の移動率は雄より高く, 放逐1日後に半径400m以内に残留した個体は, 雌で約10%, 雄では約50%と推定された.2. 再捕率の季節的変化は雄では少ないが, 雌は7月中∿下旬, 9月中∿下旬に低下した.成虫密度と再捕率の間には明瞭な関係は認められなかった.3. 雄の再捕数は, 新鮮・破損個体とも移動様式をランダムウォークとし, 日当り死亡率をそれぞれ0∿5%, 15∿20%で一定と仮定することで近似された.4. 雌の移動がアゲハ個体数変動の安定化に果たしている役割を, 食樹の斑点状の分布と関連させて考察した.
- 日本昆虫学会の論文
- 1974-03-25
著者
-
高木 正見
九州大学農学研究院附属生物的防除研究施設
-
鈴木 芳人
九州大学農学部生物的防除研究施設
-
山中 正博
福岡県農業総合試験場
-
高木 正見
九州大学農学部生物的防除研究施設
-
山中 正博
九州大学農学部生物的防除研究施設:(現)福岡県立農業試験場
-
山中 /正博
福岡県農業総合試験場
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