昆虫病原性糸状菌Beauveria brongniartii(SACC.)PETCH GSES株を培養した不織布シートのキボシカミキリ成虫に対する殺虫効果
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概要
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1. 昆虫病原性糸状菌Beauveria brongniartii GSES株を培養した不織布シートのキボシカミキリ成虫に対する殺虫効果を実験室内と野外のイチジク圃場で検討した。2. 生存分生子数7.1×107/cm2の分生子浮遊液を虫体の一部に塗布し感染経路を調査した。触角,腹部および〓節へ塗布した成虫は高率に死亡したが,口器へ塗布した成虫は死亡率が低かった。3. 生存分生子数が2.5×106個/cm2以上の不織布シート上を5秒間歩行した成虫は高率に死亡した。しかし,2.5×106個/cm2のシートの場合,死亡までの期間が1.6×107個/cm2以上のシートに比べて遅延した。4. 野外のイチジク圃場に施用した不織布シート上の生存分生子数は,施用後31日目には施用前の約1/10 (106個/cm2)に減少した5. 不織布シート施用後10日目に野外のイチジク圃場から採集したキボシカミキリ成虫は84%が死亡し,77%の成虫に菌糸の叢生がみられた。しかし,施用後31日目には採集虫の死亡率および菌糸を叢生した虫率が低下し,不織布の殺虫活性維持期間は1か月程度であるものと考えられた。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1996-05-25
著者
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