集積技術の将来を握るチップ間/チップ内通信技術(コデザイン)(VLSIの設計/検証/テスト及び一般)(デザインガイア2004-VLSI設計の新しい大地を考える研究会-)
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概要
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VLSI技術の微細化,集積規模の増加に伴って,多くの面で配線技術の重要さが益々増加している.特に、全遅延時間に対する配線の割合が増して動作速度を制限し,製造工程における配線工程の割合は50%を越えて製造コストを支配する.ムーアの法則が予測する飽和傾向を破れるハイパーインテグレーションの実現には,チップ内/チップ間のインタコネクションが将来の鍵を握っている.配線のレベルはチップ内の多層配線技術,チップ実装配線,チップ間ボード配線,MCM配線,積層チップ実装配線,三次元集積配線などで構成される.特に高速化,高周波化に伴い,これらのレベルを個別に扱うのでは不十分で,統合した設計,評価が必要になっている.情報通信の原理は,通常の電気的な方法から,光通信,無線通信へと多様に展開されつつある.電気配線でも,従来の多層配線から,オンチップ伝送線路,チップ貫通ビア配線へと多様になってきた.光インタコネクトのオンチップ化は光源の集積化の課題が未解決ではあるが,着実に進みつつある.また,三次元集積が実用に近づくにつれて,チップ層間の通信に無線インタコネクトが注目されるようになっている.広義の無線として電磁波伝搬による方法以外に,線で接続しない容量結合,インダクタンス結合が提案され,研究開発が活発化している.そこで,このパネルデスカッションでは,チップ内高速配線では益氏,有線シリアル通信では深石氏,光通信/光インタコネクションでは和田氏,チップ内/間無線インタコネクションでは吉川氏と各技術の専門家からの情報を基にして,チップ間/チップ内の通信・接続技術に関して、有線通信、無線通信、光通信などを比較して、技術的特徴,技術の現状と課題,将来動向について議論する。ここで議論する,各技術は単なる選択の問題ではなく,高度な組み合わせ技術,あるいは統合された技術として考える必要がある.配線技術はシステムアークテクチャと密接に関係しており,また,新しい配線技術を実用化するにはCADも不可欠であり,これらにも議論すべきであるが,今回の議論はハードウエアの面からの議論を中心とする.
- 2004-11-24
著者
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