非定常作動要求状態における安全関連系の安全度水準評価モデル(信頼性,保全性,安全性)
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概要
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安全に関連した機能を担うために近年コンピュータを用いたシステムが使用され,これらの機能安全に関する国際規格IEC 61508が発効された.規格においては,リスク軽減目標を達成するために,電気・電子・プログラマブル電子安全関連系(SRS)の安全度水準(SILs)を決定することが要求されている.しかし,このために必要なSILと危険事象頻度との関係が完全には定式化されていない.本研究では,自己診断がないSRSを対象として,非定常作動要求状態下で全体システムに生ずる危険事象頻度の推定を行うため,危険事象過程をマルコフ過程を用いてモデル化した.まず,危険事象頻度が最大となる推定式を導出し,作動要求やSRSの故障の生起等システムのパラメータが同様の条件下で,これを危険事象頻度が最小となる推定式から得られる数値解析結果と比較した.その結果,プルーフテスト間隔平均危険事象頻度推定値に関して両式の差異は数パーセント以内であることを確認した.このようにして,SILsの決定に際して,非定常作動要求状態における全体システムにも対応できるよう,作動要求モードとそれに対する新たな危険事象頻度の推定式を提案した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-11-01
著者
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