異なる危険事象率推定モデルによる推定値の差異について
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概要
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近年,安全に関連した機能を担うためにコンピュータを用いたシステムが使用されてきており,これらの機能安全に関する国際規格IEC 61508及びJIS C 0508が発効された.規格では,リスク軽減目標を達成するために,電気・電子・プログラマブル電子安全関連系(以下,SRS)に割り当てられた各々の安全機能に対する安全度水準(以下,SIL)を定めるよう要求されているが,このために必要となるSIL,作動要求率および危険事象率の関係について,完全には明らかにされていない.このような問題を解決すべく,自己診断がないSRSについて,非定常作動要求状態における危険事象過程をマルコフモデル及び順序依存形故障論理を用いてモデル化及び危険事象率推定の定式化が行われている.そこで,本報では両モデルで得られた推定式の差異を考察することにより,それぞれのモデルの妥当性を検証した.その結果,一般的なプルーフテスト間隔やそれより長いプルーフテスト間隔においても両モデルの差はSILが一段階変化する一桁の幅に比べて十分に小さい値であることがわかった.従って,マルコフモデルによる厳密解及び順序依存形故障論理による簡易解の両推定式が一般的なシステムの危険事象生起率推定に実用可能であることがわかった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-08-17
著者
-
陶山 貢市
東京海洋大学海洋工学部
-
佐藤 吉信
東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科
-
佐藤 吉信
東京海洋大学大学院応用環境システム学
-
吉村 達
東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科応用環境システム学専攻
-
陶山 貢市
東京海洋大学大学院応用環境システム学
-
陶山 貢市
東京海洋大学
-
陶山 貢市
東京海洋大学 海洋工学部 海事システム工学科
-
佐藤 吉信
東京海洋大
-
陶山 貢一
東京商船大学 交通電子制御工学講座
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