Hybrid最急降下法を用いた2分割直線位相QMFバンクの一設計法
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概要
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最近HaddadらはQMFバンクに望まれる各特性をある種のパラメータ空間中の複数の制約集合として記述し, 凸射影法(POCS)を用いてその共通部分集合中の一点を求めることで, 良好な特性を持つ準完全再構成2分割直線位相FIR QMFバンクを導いている. 小文ではまず, 振幅のみで記述される新しいパラメータ空間を提案する. この空間の導入により, 各分析フィルタの周波数特性はその中の一点として表され, また各制約条件が簡潔な凸集合で記述される. 特に電力相補条件は多重環状集合内の適当な凸集合によって近似されることが示される. 一方, Haddadらの導いた制約集合は凸性を満たさないため凸射影法の収束性が保証されないことも示される. さらに相反する設計仕様はしばしば実現不可能な状況を招くが, 本研究では閉凸集台族を逐次再定義しながら, 実現不可能な場合においてすら可能な限り条件を満足させることを保証するHybrid最急降下法を繰り返し適用する設計法を提案する. 最後に数値例によってHaddadらの設計法に比べ, 提案法がより良好な特性を持つQMFバンクを導くことを示している.
- 1999-07-22
著者
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坂庭 好一
東京工業大学大学院理工学研究科集積システム専攻
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坂庭 好一
東京工業大学大学院
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坂庭 好一
東京工業大学大学院理工学研究科
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長谷川 浩
東京工業大学大学院理工学研究科集積システム専攻
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山田 功
東京工業大学大学院理工学研究科集積システム専攻
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山田 功
東京工業大学
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坂庭 好一
東京工業大学
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