符号付動的輪郭モデルを用いた入れ子構造領域の抽出

概要

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画像に含まれる個々の領域を抽出することはセグメンテーションと呼ばれ、画像認識・理解の研究において重要な問題である。Kassらにより提案された動的輪郭モデル(Snakes)は、エネルギー最小化原理に基づき、連続した滑らかな閉じた輪郭線を得られる特徴がある。この手法はエッジ情報を利用するため画像特徴が不均一な領域抽出、輪郭抽出に有効であり、動画追跡、領域分割など多くの研究に応用されている。しかし、Snakesは初期輪郭やパラメータの設定、複数輪郭の抽出や不連続の制御に問題があり、輪郭の法線方向に働く圧力エネルギーや交差判定により分裂するSnakesが提案され、収縮と分裂により複数輪郭の自動抽出が可能になった。しかし、収縮分裂型動的輪郭モデルでは、穴領域が抽出できず、領域が近接していると分裂しない問題がある。そこで、本研究では正負の画像エネルギーを持つ符号付収縮分裂型動的輪郭モデルを定義し、それを多段階に用いることにより、物体の外輪郭と物体領域内の穴領域のように入れ子構造を成す複数の輪郭を抽出する方法を提案する。さらに、近接(隣接)した領域の場合、エッジ情報によるLine Snakesを用いて分割する手法を提案する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-03-11

符号付動的輪郭モデルを用いた入れ子構造領域の抽出

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