心理実験とモデル解析による確率的予測に基づくサッカードの脳内機構の解明
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概要
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確率的予測を感覚入力に基づいて修正してサッカードを遂行する神経機構を, 心理物理実験と神経活動の線形モデルによる解析から調べた. サッカードの目標となる視覚刺激の呈示位置を確率的に変化させた. 目標の呈示時刻に遅れてサッカードの開始を指示する信号が呈示された. この間に予測が感覚入力に基づいて修正されると考えた. 実験結果:(1)反応時間は遅れが長くなるにつれて短くなった. (2)遅れがある時間を超えると反応時間は一定となった. (3)一定となった反応時間は目標の呈示確率に依存して変化した. 解析結果:(1)予測がシナプス結合強度に保持されることが示唆された. (2)予測に基づく行動を実現する神経機構は, 予測により行動を促進する経路と行動開始信号により行動を起動する経路が並列に働いていることが示唆された.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-03-15
著者
-
中村 清彦
東京工業大学大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻
-
角田 吉昭
東京工業大学大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻
-
中村 清彦
東京工業大学 大学院総合理工学研究科 知能システム科学専攻
-
中村 清彦
東京工業大学
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