人の色 : 単語命名応答における並列神経処理過程
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概要
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人は,例えば青色のインクで書かれた「赤」という語の色「青」を答えるとき,青色の四角の色を答えるより応答が約百ミリ秒遅くなる.この現象を,ミリ秒オ-ダの神経情報処理の観点から解析する.言語を処理するBroca野を興奮性と抑制性の細胞集団からなる皮質コラムの配列としてモデル化し,各細胞の挙動をHodgkin-Huxleyの回路で与える.モデルの解析から,(1)入力刺激に対応して最も強く興奮させられるコラムは数ミリ秒のオ-ダで早く発火し他のコラムの発火を抑さえる.これによって神経系全体で数百ミリ秒の応答時間が可能になる,(2)上記のように同種の刺激に応じるコラムが皮質内で側抑制をもつならば,それらの同時入力は反応を数十ミリ秒遅らせる,すなわち干渉を生じる,ことが示される.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-03-25
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