音響インタフェース設計手法"報知音多次元設計手法"確立への一考察 (知能情報メディア論文特集)

概要

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報知音にはその報知内容を正確に伝達することが求められるが,設計指針の不足からこの基本的要求が満たされない例は多い.我々は,報知内容に音響パラメータを対応づけることで報知音を設計する「報知音多次元設計手法」の枠組みを提案してきた.本論文では,提案手法の手順を具体化するために,音響パラメータ利用の指針に関する実験的検討を行った.報知音が満たすべき識別性・記憶性に対する音響パラメータの影響を,「高さ」,「音色」,「リズム」の各パラメータ値を変動させる聴取実験を通じて検討した.その結果,識別性・記憶性ともに,「リズム」,「音色」,「高さ」の順で高い正答率が得られ,記憶性については,「リズム」,「音色」が有意水準5%で「高さ」に対して有意であることがわかった.このことから,聞き分けやすく,覚えやすい報知音群の制作には「リズム」と「音色」の利用が有効であることが明らかになった.本結果は,実際の監視システムの報知音作成に適用されている.
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-10-25