Decoherence-free subspaceにおける量子ゲートについて
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概要
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量子計算における最大の問題はDecoherenceであり,Decoherenceは外部からのノイズなどによって引き起こされると考えられている.Decoherence低減のために,ノイズに対する不変部分空間Decoherence-free Subspaceで量子計算を実行する方法が提案されている.たとえば,スピン系の代表的なHamiltonianであるHeisenberg Hamiltonianでは,Decoherence-free Subspaceは交換操作によって作られるヒルベルト空間になる.通常量子ビット間の交換操作だけを使って量子計算を行うことはできないが,Decoherence-free Subspaceに含まれる適当な量子状態で論理的な量子ビットを表現することにより,交換操作だけで量子計算を行う方法が知られている.この方法において,CNOTの近似ゲートは知られていたが,厳密なCNOTの存在はこれまで未解決の問題だった.本稿では,グレブナ基底や終結式を利用し,この問題を肯定的に解決する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-06-18
著者
-
木村 欣司
京都大学大学院情報学研究科
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木村 欣司
京都大学大学院
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木村 欣司
京都大学大学院情報学研究科:日本学術振興機構
-
関川 浩
日本電信電話株式会社 NTTコミュニケーション科学基礎研究所
-
関川 浩
NTTコミュニケーション科学基礎研究所
-
河野 泰人
日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所
-
河野 泰人
Nttコミュニケーション科学基礎研究所
-
河野 泰人
日本電信電話(株)nttコミュニケーション科学基礎研究所
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