三次元パターン通信による認証

概要

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本論文では,小型の画面をもつ端末を利用した三次元パターン通信による認証技術を提案する.三次元パターン通信は,端末画面を複数回描き変えながら信号パターンを画面上に描くことによって任意の信号を送信する手法で,端末の画面解像度や液晶の種類などに制限されることもない.そのため画面を使用して相手に送付することができ,携帯端末による安全な認証が可能となる.また,端末を握る手の角度によって読取り中に端末がある程度傾いた場合や,パターン上に任意の画像をオーバレイした場合でも,誤り訂正符号とインタリーブにより三次元パターンが正しく認識されることを検証した.TFT,TFD,STN,有機ELなどの画面をもつ現行機種の携帯電話に本方式を実装した場合,一つの端末を除いて0.33〜0.44秒で,1,024ビットのRSA署名データの通信に成功した.本提案の三次元パターン通信を用いれば,既存の携帯電話端末に特別なデバイスを追加することなく強い安全性をもつ認証が要求されるサービスを提供できる.
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-04-01