界面活性剤を用いる2-(2-ベンゾオキサゾリルアゾ)-1-ナフトール指示薬による亜鉛のEDTA滴定
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概要
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2-(2-ベンゾオキサゾリルアゾ)-1-ナフトール(α-BOAN)は亜鉛と反応し,水に難溶性のキレートを生成する.そのキレート及びα-BOANを非イオン性界面活性剤(Brij 35)で可溶化し,金属指示薬として用い,EDTAで亜鉛を滴定するための最適条件を検討した.α-BOAN-亜鉛キレートの見掛けの生成定数(log K^R_<ZnR>=6.92)と酸解離定数(pK_<a2>=6.91±0.03)を測定{0.8%(w/v) Brij 35,μ=0.1 (NaClO_4), 30℃}した.それらの値を用い理論上の滴定曲線を計算したところpH5以上で滴定可能なことが分かった.滴定終点は,理論滴定曲線を微分し得られた最大変化点(微分法)及び指示薬が80%変色した点(変色率法)が,それぞれ理論上の終点と一致した.実際に滴定可能な範囲は,変色率法ではpH 4.5〜6.5の間であったものが,微分法ではpH 4.5〜8.5に広がった. 327μgの亜鉛に対する微分法による10回の繰り返し実験における相対標準偏差は0.7%であった.目視滴定における終点はpH 4.5〜6.0で青からオレンジ色に変色した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1985-07-05
著者
-
大川 真一郎
日本大学文理学部化学科
-
小南 文四郎
日本大学文理学部化学科
-
川瀬 晃
工業技術院化学技術研究所
-
大川 〓一郎
日本大 文理
-
大川 〓一郎
日本大学文理学部化学科
-
川瀬 晃
エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社
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