市販pH標準液のpH値と保存性
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概要
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日本国内で市販されているpH標準液は,各メーカーでJIS Z 8802に規定された調製法により調製され,独自の検査機関で検定された後,市場に出されている.これら市販の標準液を用いてpH測定することが多い現在では,これらの正確さは非常に重要な意味を持っている.このため著者らは14社のフタル酸塩標準液,リン酸塩標準液,ホウ酸塩標準液と実験室内において米国標準局製のpH標準試薬を用いてJIS法に従って調製した標準液(基準標準液)とのpH値を比較し,それらの正確さを検討した.併せてリン酸塩標準液,ホウ酸塩標準液のメーカーで使用している容器をそのまま用いて保存性を検討した.その結果,3種のいずれの標準液とも,基準標準液のpH値と異なる標準液が多数あり,使用には十分な注意が必要であることが分かった.又,保存性についてはリン酸塩標準液はほとんど問題なかったが,ホウ酸塩標準液は保存中にpH値が低下するものがみられた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1981-01-05
著者
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