pH標準液の安定性
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概要
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JIS Z 8802に定められたpH値は厳密な物理化学的意味を持つものでなく,0.05 mol l^<-1>フタル酸水素カリウム溶液の15℃でのpH値を4.000と定義し,更に4種の標準液のpH値を水素電極法により測定して定めている.この水素電極法により標準液のpH値を測定したところ,JISに示されたpH値といずれも0.01 pH以内で一致した.又,市販されているpH標準試薬,精密分析用試薬などで標準液を調製し,そのpH値を測定した結果,炭酸ナトリウムを除いて,いずれもJISに表示された値と一致した.炭酸ナトリウムについては試薬の品質について十分注意を払う必要がある.又,標準液の保存によるpH値の変化は,シュウ酸塩標準液,フタル酸塩標準液,リン酸塩標準液については3か月間は認められなかった.ホウ酸塩標準液,炭酸塩標準液については,速やかにpH値が低下した.両標準液とも保存法には十分注意が必要である.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1979-07-05
著者
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