2-(2-ベンゾオキサゾリルアゾ)-1-ナフトールをポストカラム誘導化試薬とするイオンクロマトグラフィーによる銅と亜鉛の分離定量
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概要
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2-(2-ベンゾオキサゾリルアゾ)-1-ナフトール(αBOAN)をポストカラム誘導化試薬として用い, イオンクロマトグラフィーによって銅(II)及び亜鉛(II)の分離定量を試みた. このとき, 水に難溶性のαBOAN及びそれらのキレートを非イオン性界面活性剤を用い水に可溶化した. 銅(II)及び亜鉛(II)とαBOANとのキレート生成のpH値の範囲は, pH3.0〜4.2及び4.6〜5.7でほぼ一定の吸光度を示した. ほかにマンガン(II), コバルト(II), ニッケル(II), カドミウム(II)及び鉛(II)がαBOANとキレートを生成することが分かった. クロマトグラムは移動相(乳酸)のpH値が3.1のとき, 定量目的の銅及び亜鉛が良く分離されており同時定量が可能であった. 両元素はカラムで分離後, αBOANと反応させ, 565nmで吸光度を測定し, 定量を行った. 検出限界は銅及び亜鉛それぞれ16, 195ppbであった. 又, 銅100及び亜鉛800ppbについて7回の繰り返し実験の相対標準偏差は, それぞれ2.2及び2.0%であった. 次いでNIST標準物質SRM1568a (Rice Flour)とSRM1577b (Bovine liver)及び外国産米中の銅及び亜鉛を分離定量し好結果を得た.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1998-11-05
著者
-
大川 真一郎
日本大学文理学部化学科
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大川 〓一郎
日本大 文理
-
山崎 和彦
日本大 文理
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大川 〓一郎
日本大学文理学部化学科
-
山崎 和彦
日本大学文理学部化学科
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石川 俊美
日本大学文理学部化学科
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