分散環境におけるサービス提供のメカニズム

概要

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コンピュータネットワークの普及や利用の拡大にともない,コンピュータネットワークには,利用者が利用したいサービスを提供するサービス提供システムとなることが求められてきている.ネットワーク上に構築されるこのようなサービス提供システムをここでは分散環境と呼ぶ.すなわち分散環境とは,利用者がさまざまなサービスの中から必要なサービスを選択し,必要に応じてそれらのサービスを連携させ,利用できるシステムである.これらのサービスは,コンピュータネットワークに接続されたコンピュータ上のアプリケーションプログラム(AP)により提供される.分散環境を構築するためには,コンピュータネットワークの物理的構成を意識することなく必要なサービスを利用できること,複数のサービスを連携させる枠組を与えること,複数のサービス間の連携の仕方を利用者が与えられること,が必要である.この枠組を実現するためにサービスエンティティとCo-Clientの2つを用いる.サービスエンティティ(Service Entity)は,APを一つのサービスを提供する実態としてとらえたものである.Co-Clientは,サービスエンティティの間の連携の仕方やサービスの利用方法を持ち,各サービスエンティティの間を移動し,各サービスを利用しながら,最終的に利用者の元に戻り,利用者の求めているサービスを与えるものである.本稿では,分散環境を構築するためのサービスエンティティとCo-Clientの構造と機能,及びその実現メカニズムについて述べる.
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-09-20

分散環境におけるサービス提供のメカニズム

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