ブナ天然林におけるギャップ周辺の光環境とチマキザサの分布
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概要
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ブナ天然林のギャップとその周囲の林冠下において光量とササの被度を調べ, 光量の変化に対応したチマキザサの分布構造の変化を調べた。さらにこの調査結果に基づきササの分布構造の光量依存性について検討した。光量・ササの被度は共にギャップで最大の値を示した。ギャップ縁から林冠下に入ると光量は急激に減少したが, ササの被度は林冠下では直ちに減少することなくギャップ縁から約15mまでは高い被度で分布した。調査した林冠下全体の70%の面積でササの光補償点付近またはそれ以下の光量子量がみられたものの, このような場所でもササはギャップ縁に近いところでは相対的に高い被度を示した。これらのことはササが明るいギャップの葉で盛んに光合成を行い, そこで生産された同化産物を暗い林冠下の部位に地下茎を通じて転流することによって光補償点に近い林冠下で生育する部位の生育を可能にしていることを示していると考えられた。
- 日本森林学会の論文
- 2000-11-16
著者
-
清和 研二
東北大学大学院農学研究科
-
西脇 亜也
宮崎大学農学部
-
齋藤 智之
森林総合研究所
-
菅野 洋
東北大学大学院農学研究科
-
菅野 洋
株式会社宮城環境保全研究所
-
齋藤 智之
東北大学大学院農学研究科
-
赤坂 臣智
東北大学農学部附属農場
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