ハルガヤ優占草地の更新における除草剤とディスクハローの効果(I.研究報告)
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概要
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ハルガヤが優占する放牧利用人工草地の植生改良を目的として,簡易更新法の検討を行った。ハルガヤ優占草地に次の5つの処理区をつくり,植生調査を行った;(1)無処理区,(2)ディスクハロー軽処理区,(3)ディスクハロー重処理区,(4)除草剤+ディスクハロー軽処理区,(5)除草剤+ディスクハロー重処理区。使用した除草剤はグリホサート剤で,播種した牧草はペレニアルライグラスとオーチャードグラス,シロクローバであった。造成は1992年9月に行い,植生調査は造成前の8月と造成翌年の5および10月の計3回行った。ディスクハロー処理,除草剤処理はともにハルガヤを抑圧するのに有効であったが,播種牧草の発芽・定着には失敗した。造成後1年には,どの処理区の播種牧草の被度も15%以下であり,ハルガヤの優占する草地に戻った。このことから草地更新は失敗であったと判断された。更新失敗の原因を考察した結果,播種牧草とハルガヤの発芽実生との競合や発芽・定着時期における気象条件の影響の可能性,ハルガヤのアレロパシー作用などが考えられたが,気象条件とアレロパシー作用についてはその可能性を否定しきれなかった。今後はディスクハローによる粗耕だけでなくプラウ耕も同時に行うことなどによって,更新失敗の原因を検討する必要があると考えられた。
- 東北大学の論文
著者
-
西脇 亜也
宮崎大学農学部
-
遊佐 良一
東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド教育研究センター
-
狩野 広
東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド教育研究センター
-
小田島 守
東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド教育研究センター
-
八嶋 康広
東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド教育研究センター
-
西脇 亜也
(現)宮崎大学農学部附属自然共生フィールド科学教育研究センター
-
狩野 広
東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド科学教育研究センター
-
八嶋 康広
東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド科学教育研究センター
-
小田島 守
東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド科学教育研究センター
-
遊佐 良一
東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド科学教育研究センター
-
西脇 亜也
宮崎大学農学部附属自然共生フィールド科学教育研究センター
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