いもち病感染イネ葉におけるリポキシゲナーゼ活性の変動
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概要
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イネより抗いもち病菌物質として抽出された酸化型C_<18>不飽和脂肪酸のいもち病に対すイネの抵抗性との関係を検討する研究の一つとして, 感染葉におけるリポキシゲナーゼ(LOX)活性の変動を調べた。LOX活性は, 8葉展開期のイネの第7葉および第6葉についてイネいもち病菌分生胞子懸濁液の噴霧接種後, 経時的に測定した。LOX活性は水噴霧でも敏感に変動したが, いもち病菌接種により明らかに増高した。LOX活性の変動パターンはイネ品種とイネいもち病菌レースとの組合せにより異なった。非親和性の組合せでは接種後1日目からLOX活性が急激に増加し, 3日目に最大となるが以降は低下した。これに対して親和性の組合せでは, 接種後2〜3日目に一時的に増加したが, 7日目に最大となった。また, 圃場択抗性の強い品種は弱い品種よりLOX活性の増高がより明確となる傾内がみられた。さらに, 同一品種において成熟葉のLOX活性が展開直後の若い葉のそれより高い傾向が共通して認められた。
- 1990-01-25
著者
-
生井 恒雄
山形大学農学部生物生産学科生産生態制御学講座
-
富樫 二郎
山形大学農学部
-
山口 仁宏
近畿大学理工学部理学科
-
加藤 忠弘
東北大学理学部:(現)東京理科大学埋学部
-
加藤 忠弘
東京理科大理
-
加藤 忠弘
東京理科大、理、化
-
山口 仁宏
東北大学理学部:(現)近畿大学理学部
-
生井 恒雄
山形大学農学部
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